携帯電話使用とガンとの間に関連する疫学的証拠 | 化学物質過敏症 runのブログ

化学物質過敏症 runのブログ

化学物質過敏症 電磁波過敏症 シックスクール問題を中心としたブログです

・「出典」
VOC-電磁波対策研究会 VOC-EMF Measures Research Association
http://homepage3.nifty.com/vocemf/
http://homepage3.nifty.com/vocemf/link1.1.html


http://homepage3.nifty.com/vocemf/Resources/0k.pdf
パソフィジオロジー 2009 年 Pathophysiology ***(2009)***
携帯電話使用とガンとの間に関連する疫学的証拠
著者:ハーデル L*、カールベルク M*、 ミルド H#
所属: *腫瘍学教室、オレボロ病院大学、オレボロ、スウェーデン
#放射線物理学教室、ウメア大学、ウメア、スウェーデン
(アブストラクトを翻訳)
最近になって、無線電話から放射されるマイクロ波による潜在的な発ガンの
危険性に関する公衆の関心が高まってきている。主にスウェーデンのハーデ
ル・グループとインターフォン研究グループから報告されている、長期間の携
帯電話使用に関する科学的証拠と比較対照研究におけるある種のガンとの関連性について我々は評価した。
脳腫瘍に関しては、神経膠腫の再評価(メタ・アナリシス)ではオッズ比(OR)
=1.0、95%信頼区間(CI)=0.9~1.1 であった。10 年以上の携帯電話使用では増加してOR=1.3、95%CI=1.1~1.6 であり、最も高いリスク値は、同じ側被曝(腫瘍の場所が携帯電話使用側にある場合)でOR=1.9、95%CI=1.4~2.4 であり、反対側被曝(腫瘍の場所が携帯電話使用側の反対側にある場合)では低くなっていて、OR=1.3、95%CI=0.9~1.7 であった。
聴神経腫に関してはOR=1.0、95%CI=0.8~1.1 だが、10 年以上の使用では
OR=1.3、95%CI=0.97~1.9 に増加していると計算された。同じ側被曝ではOR=1.6、95%CI=1.1~2.4 で、反対側被曝ではOR=1.2、95%CI=0.8~1.9 であった。

髄膜腫では、増加リスクに一貫した傾向が得られなかった。
年齢を考慮すると、ハーデル・グループの研究では無線電話を20 歳以下で最
初に使用した年齢層に高いリスクが見出された。唾液腺腫、非ホジキン型リン
パ腫、こうがんガンでは無線電話使用との関係に一貫した傾向は見いだされな
かった。携帯電話使用と思われる場合のぶどう膜黒色腫に関する1つの研究ではOR=4.2、95%CI=1.2~14.2 となっている。側頭内顔面神経腫に関する1つの研究は、方法論的に欠点があり、評価することは不可能であった。

まとめると、我々のレビューでは、10 年以上の携帯電話使用については増加リスクに一貫した傾向が示された。

携帯電話を使用している際のマイクロ波被曝に関する現行の基準値は、長期間被曝に関しては安全ではなく、改定される必要があると我々は結論した。
(翻訳:荻野晃也 2009.4.15)
http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/19268551