多種類化学物質過敏症-国際会議、東京より11 | 化学物質過敏症 runのブログ

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・3.機能性医学モデル

 ウィリアム・オスラー卿(Sir William Osler)は「大事なことは、患者が持っている病気を知ることではなく、病気を持っている患者について知ることだ」と言っている。

つまり、患者の健康、人生を理解しようとすることであり、この病気を発症する前にどういう生活をしていたか、どういう健康状態だったかを知るべきというのだ。

 機能性医学モデルとは、病気に焦点を当てる医療から、患者に焦点を当てる医療へ移行しようとすることを意味する。

 「氷山の一角」という言葉がある。たとえば「頭痛」という症状が出たとき、頭の中に腫瘍があるかもしれないし、ホルモンの問題かもしれない。医師は鎮痛剤やホルモン剤を処方したり、あるいはホメオパシー治療を導入することもある。

しかし、それらは氷山の一角を見て治療しているだけだ。

これに対して、機能性医学は氷山の全体、栄養や環境の要素にも対処しようというものだ。

 私が患者に対して行っている診断のための検査のプログラムは、以下の通りだ。

 ①血球数測定:ルーティーンでやるだけではなく、ホモシステイン、高感度CRP、インターロイキン6(炎症のマーカー)、ビタミンD3も測定する。

 ②有害物質(毛髪、血液、尿)

 ③有機酸:オーガニクス総合分析。新しい検査法であり、後で詳述する。

 ④ポルフィリン・テスト:重金属毒の深刻度を測定。

 ⑤フタル酸塩:内分泌かく乱物質で、これらも尿から検出されることがある。信じられないかもしれないが、ドイツで測定された小児の実に100%から尿中から内分泌かく乱物質が検出されたと8月に発表された。

 ⑥アレルギー:特に食物アレルギーの検査も行う。

MCSの人たちは化学物質に過度に曝露されていることによって典型的なアレルギー症状も発症する。日々の食べ物に対しても、そうだ。

 ⑦検便:遺伝子解析。

 ⑧MRT:核磁気共鳴画像。