化学物質過敏症可能性例の検討―アレルギーの観点から― | 化学物質過敏症 runのブログ

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・日本アレルギー学会より
化学物質過敏症可能性例の検討―アレルギーの観点から―

長谷川 眞紀1), 大友 守1), 三田 晴久2), 秋山 一男2)
1)独立行政法人国立病院機構相模原病院臨床環境医学センター
2)同 臨床研究センター
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【背景】“シックハウス症候群”は室内環境要因―アレルゲン,病原菌,揮発性化学物質など―によって惹起される健康被害と考えられているが,その病態,病因についてはまだ確立していない.

また“シックハウス症候群”は微量の揮発性化学物質によって起こる化学物質過敏症と重なる部分が大きいと考えられる.

【方法】我々の施設を訪れた患者の中から,4つの仮のクライテリア((1)化学物質への曝露歴,(2)多臓器の症状,(3)症状を説明するような他の疾患の除外,(4)慢性の症状)によって,化学物質過敏症の可能性例を選び出し,その臨床像を調べた.

【結果】130名余りの患者のうち,50名が可能性例と判定された.

女性が38名,男性が12名,年齢は15歳から71歳であった.

そのうち42名(84%)の患者がなんらかのアレルギー性疾患の既往,または合併を持っていた.

これは本邦一般人口中のアレルギー疾患の有病率よりずっと大きい.

アレルギー疾患の中ではアレルギー性鼻炎が最も多かった.

総IgE値は比較的低値で32名(64%)が200 IU/ml未満であった.

抗ホルムアルデヒドIgE抗体が陽性の患者はいなかった.

化学物質負荷試験後の末梢血ヒスタミン遊離反応では,reactivityもsensitivityも低下していた.
【結論】化学物質過敏症がアレルギー的機序によって惹起されるとは考えられないが,化学物質過敏症がアレルギー疾患を持っている患者に起こりやすい,またはアレルギー疾患を顕在化させる可能性が考えられた.
key words:allergic rhinitis, multiple chemical sensitivity, sick house syndrome
受付日:2004年9月22日
受理日:2005年2月9日


runより:少々古いですが化学物質過敏症とアレルギーの関連性を説いてます

最近は免疫も関与してるとの見解で実際私はステロイド剤で症状が緩和します