ゴナドトロピン分泌異常症 | 化学物質過敏症 runのブログ

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・難病情報センターより
1. ゴナドトロピン分泌異常症とは
ゴナドトロピンとよばれる黄体化ホルモン(LH, Luteinizing Hormone)と卵胞刺激ホルモン(FSH, Follicle-stimulating Hormone)の二つのホルモンは、下垂体前葉の同一細胞より分泌されます。

ゴナドトロピンの生合成や放出は、視床下部において産生され下垂体門脈を介して下垂体に作用するゴナドトロピン分泌刺激ホルモン(LHRH)によって調節されています。

性発育に伴ってゴナドトロピンの分泌は増加し、加齢に伴って低下します。女性では性周期に伴って変化します。

ゴナドトロピン分泌異常症は、 視床下部や下垂体の障害により、同年齢の正常人に比較して、ゴナドトロピンが過剰に分泌されたり(分泌過剰症)、欠乏したり(分泌欠乏症)する病気です。

2. この病気の患者さんはどのくらいいるのですか
平成5年度の研究班全国調査では、ゴナドトロピン産生腫瘍は21例、中枢性早熟症は181例、特発性ゴナドトロピン分泌低下症144例、家族性ゴナドトロピン分泌低下症8例、続発性ゴナドトロピン分泌低下症438例が報告されている。

3. この病気はどのような人に多いのですか
ゴナドトロピン産生腫瘍の男女比は2:1、中枢性早熟症の男女比は1:7.2、特発性ゴナドトロピン分泌低下症の男女比は1:1、家族性ゴナドトロピン分泌低下症の男女比は3:1、続発性ゴナドトロピン分泌低下症の男女比は1:0.74です。

4. この病気の原因はわかっているのですか
視床下部を侵す病変には器質性と機能性の病変があります。

器質疾患の代表は頭蓋咽頭腫と鞍上部胚芽細胞腫です。その他に最近は交通外傷が増加する傾向にあります。

特発性のものでは周産期の視床下部障害が多く、骨盤位分娩や新生児仮死などの関係が注目されています。

分娩を契機として母親に視床下部病変を生じることがあります。家族性LHRH単独欠損症は遺伝性のものと考えられます。

機能性視床下部病変としては、ストレス、過度の運動、高度のやせや肥満を伴う栄養状態の変化、急激な環境変化、精神神経機能の変化などが知られています。慢性消耗性疾患に二次的に生じることもあります。

下垂体を侵す主要な病変は、下垂体腫瘍、炎症、細胞浸潤、出血壊死、転移性腫瘍、自己免疫などです。

女性では分娩時の大量出血によるシーハン症候群が有名です。