ミトコンドリア病 3 | 化学物質過敏症 runのブログ

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・5. この病気は遺伝するのですか
核遺伝子の変異が原因の場合には、多くの場合、常染色体劣性遺伝です。

母親と父親から1個ずつ異常な遺伝子が伝わり、2個の異常な遺伝子をもった子が病気になります。

従って、兄弟が同じ病気にかかる確率は1/4、保因者(1個の異常な遺伝子を持っているが発病しない)となる確率は1/2、正常な遺伝子を2個持つ確率は1/4です。

ミトコンドリア遺伝子の変異が原因の場合には、遺伝する場合と遺伝しない場合があります。

ミトコンドリア遺伝子の挿入や欠失などの再配置を原因とするミトコンドリア病は、ほとんどの場合、弧発例(兄弟・姉妹は正常)で、遺伝しません。

まれに、ミトコンドリア遺伝子の多重欠失が家族性に起こり、常染色体優性遺伝を示す場合があります。

この場合は、父親または母親のどちらかから異常な核遺伝子が1個伝えられると、ミトコンドリア遺伝子の欠失が複数生じて、病気になります。

この場合、兄弟・姉妹が病気にかかる確率は1/2です。

ミトコンドリア遺伝子の点突然変異を原因とするミトコンドリア病は、母性遺伝することがあります。

6. この病気にはどのような治療法がありますか
電子伝達系の機能を補うために、ユビキノンやコハク酸が使われることがあります。

これらの投与によって症状が改善したという報告もありますが、全ての患者に有効であるとはいえません。

  ミトコンドリアの異常によって、エネルギーが十分産生できないと、ミトコンドリアに代わって、解糖系がブドウ糖を分解して乳酸にする過程でエネルギーを作り出します。

乳酸が大量に産生されると、血液が酸性に傾き、意識障害が引き起こされたりします。

血液を中性にもどすために、点滴をする必要が生じることもあります。

7. この病気はどういう経過をたどるのですか
乳児期や小児期に発症した患者さんは、変異ミトコンドリア遺伝子の割合が高いことが多く、進行して、心不全や腎機能異常、あるいは血液の中の乳酸が異常に高くなることによって死亡する場合もあります。

思春期や成人に達して発症した場合には、比較的病気の進行がゆっくりであることが多い。

次第に筋肉の力が弱くなったり、脳や心臓の機能が低下したりします。