wikipediaより
グリオキサール (glyoxal) は、有機化合物の中で最も簡単なジアルデヒド。別名 シュウ酸アルデヒド(蓚酸アルデヒド)、エタンジアール。分子式 C2H2O2、示性式 OHC-CHO。分子量 58.04。CAS登録番号は [107-22-2]。
単体は黄色柱状の結晶であるが、40% 水溶液の形で取り扱われることが多い。融点 15 ℃、沸点 50.4 ℃。
アセチレンをオゾンや酸素で酸化して作られる。
パラアルデヒド(アセトアルデヒドの3量体)を亜セレン酸で酸化して得ることもできる[1]。
グリオキサールはジアルデヒドであるため、変異原性を有する(特にDNA中のグアニン残基に対して特異的に結合する)。このため、取り扱いには注意が必要だが、分解性は良好である。
グリオキサールは種々の食品中や煙草の煙中に含まれ、グルコースの自動酸化あるいは脂質の過酸化においても生成する。
国際化学物質安全性カードより
物理的状態; 外観:
無色~淡黄色の液体。
物理的危険性:
化学的危険性:
水溶液は弱酸である。
許容濃度:
TLV:(吸引性エーロゾルおよび蒸気) 0.1 mg/m3(TWA);A4(人における発がん性が分類できていない物質);SEN(感作物質) (ACGIH 2004)
(訳注:詳細は ACGHI の TLVs and BEIs を参照)
MAK:皮膚吸収(H);皮膚感作(Sh);発がん性カテゴリー:3B (DFG 2004)
(訳注:詳細は DFG の List of MAK and BAT values を参照)
暴露の経路:
体内への吸収経路:蒸気の吸入、エーロゾルの吸入、経皮、経口摂取。
吸入の危険性:
20℃で気化すると、空気が汚染されてきわめて急速に有害濃度に達することがある。
短期暴露の影響:
眼、皮膚を刺激する。
長期または反復暴露の影響:
反復または長期の接触により、皮膚感作を引き起こすことがある。
物理的性質 ・沸点:104℃
・融点:-14℃
・比重(水=1):1.27
・蒸気圧:2.4 kPa(20℃)
・相対蒸気密度(空気=1):1.27
・引火点:>100℃
・発火温度:285℃
・log Pow (オクタノール/水分配係数):-0.85
身体への暴露
皮膚 発赤。
眼 発赤、痛み。
経口摂取 腹痛、吐き気、嘔吐。