化学物質過敏症について
化学物質過敏症の情報ページ
~発症者の方も、発症されていない方もご覧ください~
1化学物質過敏症とは?
厚生労働省の「室内空気質健康影響研究会報告書~シックハウス症候群に関する医学的知見の整理~(平成16年2月27日)」では、次のように記されています。
微量化学物質に反応し、非アレルギー性の過敏状態の発現により、精神・身体症状を示すとされるもの
その病態や発生機序について、未解明な部分が多い
病態解明を進めるとともに、感度や特異性に優れた臨床検査方法及び診断基準が開発されることが必要
このように、化学物質過敏症に関しては、医学界においてもまだ定義づけや診断基準が確立されているとは言えず、アレルギーやシックハウス症候群などとの区別もあいまいなものとなっています。
ですから、現時点では、化学物質過敏症という名前をご存知でない方も多く、そのことが化学物質過敏症を発症されている方にとって、更なる苦しみの原因ともなっています。
そこで、診断、治療に取り組んでおられる医療機関や患者支援団体などからいただいた情報を整理しましたので、化学物質過敏症がどんなものなのか、一人でも多くの方に知っていただきたいと思っております。
私たちの身の回りには、どんな化学物質があるの?
「わたしたちの生活と化学物質」(環境省)より
家の中では
石鹸、シャンプー、化粧品、洗剤、芳香剤、接着剤、ワックスなど
食べ物では
保存料、着色料、甘味料、香料など
屋外では
排気ガス、殺虫剤など
どんな症状が現れるの?
目、鼻、耳、口では
目がかすむ、目がチカチカする、鼻がかゆい、耳鳴りがする、口が渇く、喉がいたいなど
消化器では
下痢や便秘、吐き気など
呼吸器では
不整脈、息苦しさなど
筋肉・関節
筋肉痛、肩凝り、関節の腫れなど
その他
頭痛、痙攣、不眠など
(注)上記の症状はごく一部で、原因物質が同じでも、症状は人によって様々です。
発症した人は、どんな対策、治療をしているの?
化学物質過敏症に対する特効薬はありません。
そのため、現在は主に次の3つの方法が取り入れられています。
バランスのとれた食生活
ビタミンやミネラルをバランス良く摂取するとともに、なるべく農薬の使われていない食材を選ぶ
適度な運動や発汗
運動や入浴による発汗の促進、新陳代謝の活発化
生活環境の改善
こまめな換気や掃除、症状が出る製品、物質は使わない、身近に置かない
(注)症状や治療については、北里研究所病院宮田幹夫先生の、「化学物質過敏症忍び寄る現代病の早期発見と治療」を参照させていただきました。
runより:千葉県発表記事です。千葉は化学物質過敏症に力を入れてますね