厚生労働科学研究成果データベースより3 | 化学物質過敏症 runのブログ

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文献番号 200400009A
研究課題 室内空気質の健康影響に係る医学的知見の整理
研究年度 平成16(2004)年度
報告書区分 総括
主任研究者(所属機関) 相澤 好治(北里大学医学部)
分担研究者(所属機関) 岸 玲子(北海道大学 医学研究科(公衆衛生学))、坂部 貢(北里大学 薬学部(公衆衛生学教室))、鳥居 新平(愛知学泉大学 家政学部(小児科学))、田中 正敏(福島学院大学 福祉学部)、吉村 健清(福島県保健環境研究所)、森本 兼曩(大阪大学大学院医学系研究科(環境医学))、加藤 貴彦(宮崎大学 医学部(公衆衛生学))
研究区分 厚生労働科学研究費補助金 行政政策研究分野 厚生労働科学特別研究
開始年度 平成16(2004)年度
終了予定年度 平成16(2004)年度
研究費 10,000,000円
概要版 研究目的:
1990年代後半から社会問題となっているシックハウス症候群(以下SHSと略)に関連する医学的知見を整理し、現段階までに明らかになったことを報告することで今後の研究方針と防止対策の立案に資する事を目的とする。
研究方法:
これまでのSHS関連研究は、大きく分けて以下の3方向から進められている。1)室内空気中化学物質による中毒2)室内環境悪化に伴うアレルゲンの増加で生じるアレルギー3)化学物質に対する過敏症 本研究は、これら3つの分野を専門としている研究者が分担して情報収集を行い、意見を交換することで医学的知見を整理する。
結果と考察:
本研究により以下の結果を得た。1.SHSを”病態”、”環境要因”、”発生場所”による分類を試み、中毒、アレルギー疾患は既存の診療で対処し、病態不明のカテゴリーは今後継続研究が必要である。

2.新たな知見の集積があるのでより簡便・実用的な手法を検討すべきである。

3.新築住宅で自覚症状、化学物質濃度、真菌とその由来物質と関係が深い。

4.代謝反応と酵素系の遺伝子発現、神経内分泌系について検討する必要がある。

5.シックビル症候群では抗ホルムアルデヒドIgE抗体と症状とは関連性は明らかでない。

6.SHSは多要因性である。

7.SHS症状とVOCとの関係はホルムアルデヒドのように一定の相関は認められない。

8.”喫煙”、”職場のストレス”との関連性が指摘されている。9.健康障害を中毒、免疫学的機序、心的的機序、病態不明な化学物質過敏症の4群に分類整理できる。
結論:
SHSの原因、病態などは一様でないので、適切に分類し、一般診療家が使える「明確で判定しやすい診断基準」の設定が、診療上の混乱を防ぐために必要であることが明らかになった。
公開日 2005年06月06日


runより:細かい研究成果はpdfファイルになります。興味ある方は読んでみてください