《神谷宗幣代表の元公設秘書の自死が波紋》参政党の元議員、元メンバーが実名で証言する“一斉離党”の内幕 不可思議な党費の徴収、謎の誓約書、「スパイ」「工作員」のレッテル貼り……「週刊文春」編集部2024/02/28電子版オリジナルNEWSCOOP!

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亡くなったAさんは離党後も参政党をとても恐れていて、『完全に安心できる人にしか会いたくない』と漏らしていました」(元参政党員)

 近年、躍進を続ける新興政党の参政党。2020年に結党され、2022年の参院選では比例区での得票数は社民党やNHK党(現みんなでつくる党)を上回り、現在は党の代表兼事務局長を務める神谷宗幣氏(46)を国政に送り出した。翌2023年4月に行われた統一地方選では、全国で100の議席を獲得。政界の一大勢力になりつつある。

 そんな参政党について、「週刊文春電子版」が2月8日配信の記事で、神谷氏の元公設秘書の女性Aさんが昨年9月末に党を退職後、12月中旬に自ら命を絶っていたことを報じた。

 Aさんは、結党まもない時期に参画した熱心な党員で、党主催のタウンミーティングなどの統括を一手に任されていた。2022年の参院選で神谷氏が当選後は公設秘書に就いていた。

 記事では、生前のAさんが神谷氏の“パワハラ的な言動”に苦しんでいた様子を報道。知人に対し、〈今日、神谷さんに酷いことを言われて、もうほんとに嫌になってきました〉〈本当、無理です〉〈何言ってもどんな暴言吐いても許されるとか思ってるのかしら〉などと送っていたメッセージの存在や、Aさんの死後に娘BさんがSNSで〈9月まで参政党の事務の仕事を行っておりその中では相当の苦労、心痛もあったのだと思います。悔やんでも悔やみきれません〉などと綴っていたことも報じた。神谷氏は「週刊文春」の取材に対し、「厳しいことをいったのは事実です。たぶん、言葉尻を」「怒ったのが2回ぐらい記憶にある」などと釈明していた。

 「Aさんは在職中、党の本部が指示するタウンミーティングや街宣活動を支部との間に入って調整する役回りでしたが、両者の板挟みにあっていつも辛そうでした。集客が悪いと神谷代表に詰められるのですが、支部の現場から見ると、本部からの指示は必ずしも有権者獲得に結び付いていません。Aさんは、ある時期には『私は神谷宗幣のためではなく、仲間と純粋な支部の人たちのためにやっている。いつでもこの船を降りていいと思っている』と話していました。一方で、党内については『恐怖組織』と表現し、『みんなが嘘を本当のことだと思っているから恐ろしい』と漏らしていました」

 Aさんの急死という衝撃的な事件に揺れる参政党だが、実は現在、組織に大きな異変が生じている。地方議員らの“一斉離党”が起きているのだ。「週刊文春」が確認しただけで、統一地方選後の離党議員は十数人に上っている。

 彼らはなぜ参政党を離れる決意をしたのか。離党した議員らに話を聞くと、参政党が抱える問題が浮き彫りになってきた。

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