2014年1月29日
独立行政法人理化学研究所
体細胞の分化状態の記憶を消去し初期化する原理を発見
-細胞外刺激による細胞ストレスが高効率に万能細胞を誘導-
http://www.riken.jp/~/media/riken/pr/press/2014/20140130_1/digest.jpg
100%キメラマウス_STAP細胞由来
ヒトを含む哺乳類では、受精卵が分裂して血液や筋肉など多様な体細胞に変わり、その種類ごとに個性づけ(分化)されます。体細胞は分化を完了するとその細胞の種類の記憶は固定され、分化を逆転させて受精卵に近い状態に逆戻りする「初期化」は、起きないとされています。初期化を引き起こすには、未受精卵への核移植である「クローン技術」や未分化性を促進する転写因子というタンパク質を作る遺伝子を細胞に導入する「iPS細胞技術」など細胞核の人為的操作が必要です。
もし「特別な環境下では、動物細胞でも“自発的な初期化”が起きうる」といったら、ほとんどの生命科学の専門家が「それは常識に反する」と異議を唱えることでしょう。しかし、理研発生・再生科学総合研究センターの小保方研究ユニットリーダーを中心とする共同研究グループは、この「ありえない、起きない」という“通説”を覆す“仮説”を立て、それを実証すべく果敢に挑戦しました。
共同研究グループは、まず、マウスのリンパ球を用い、さまざまな化学物質の刺激や物理的な刺激を加え、細胞外の環境を変えることによる細胞の初期化への影響を検討しました。その過程で、酸性溶液で細胞を刺激することが初期化に効果的だと分かりました。実験では多能性細胞に特有の遺伝子「Oct4」が発現するかどうかで初期化の判断をします。詳しい解析の結果、酸性溶液処理によってリンパ球のT細胞に出現したOct4陽性細胞は、T細胞がいったん分化した細胞が初期化された結果、生じたものであることを突き止めました。また、このOct4陽性細胞は生殖細胞を含む多様な体細胞へ分化する能力をもつことが分かりました。さらに、ES細胞やiPS細胞などの多能性幹細胞などではほとんど分化しないとされる胎盤など胚外組織に分化することも発見しました。一方で、酸性溶液処理以外にもガラス管の細胞を多数回通すなどの物理的な刺激や、細胞膜に穴をあける化学的刺激でも初期化を引き起こすことが分かりました。小保方研究ユニットリーダーは、こうした細胞外刺激による体細胞からの多能性細胞への初期化現象をSTAP(刺激惹起性多能性獲得)、生じた多能性細胞をSTAP細胞と名付けました。また、STAP現象がリンパ球だけで起きるのではなく、脳、皮膚、骨格筋、肺、肝臓、心筋など他の組織の細胞でも起きることを実験で確認しました。
細胞外刺激による細胞ストレスが、分化状態にある体細胞の記憶を消去して初期化する-という今回の成果は、これまでの細胞分化や動物発生に関する常識を覆し、細胞の分化制御に関する新しい原理の存在を明らかにしたものです。細胞の分化状態の記憶を自由に消去したり、書き換えたりできる次世代の細胞操作技術となる可能性が高く、再生医学以外にも老化や免疫など幅広い研究に新しい方法論を提供します。今後、ヒト細胞への適用を検討するとともに、さらに初期化メカニズムの原理解明を進めていきます。
本来減数分裂した細胞は受精し細胞の体細胞分裂を6兆回ほどくり返し
分化状態の記憶から脳、皮膚、骨格筋、肺、肝臓、心筋など他の組織の細胞などに
なっていくのだけれど肝臓の組織の細胞をリセットして肺の細胞を作り出すことが出来る、
抜けた歯を作るのに舌の細胞をリセットして歯を作ることだって可能だ・・・
筋肉の細胞を心臓に・・・
それに体細胞にストレスを掛け生き残った体細胞は初期化されているという発見は
突然変異解明などこれまでの細胞分化や動物発生に関する常識を覆し、
細胞の分化制御に関する新しい原理の存在を明らかにしたものです。
細胞の分化状態の記憶をリセットできそして書き換える次世代の細胞操作技術として役立つし、
不老長寿の人間が出来るということなのである
多能性細胞をSTAP細胞がスマホぐらいの勢いで研究されれば
遺伝的にほぼ不要な細胞を操作技術で取り除いたり書き換えたり再生したり・・・
自分の細胞で自分のSTAP細胞で細胞を操作するのであるから足を取り替え再生しても、
心臓、肝臓などを取り替え再生しても拒否反応は起こらないし倫理的には問題ないと思う。
もう少しあと200年長生きして不老長寿の技でこの再生医療を見てみたいものだ
・・ガハハハハハハハ