今日もお越し下さいましてありがとうございます!
現在は12月の設定でお話が進んでいます
残り約3週間。蓮さま頑張って!!
…すみません、甘さはありません
それでは、どうぞ。
『 有意義な時間の使い方 ~ for you 』
「…うん。ギリギリで悪いけど
24日に出来上がるって連絡があったんだ
その日俺も夕方から空きそうだし
一緒に……うん
…また迎えに行く前に連絡するよ」
あれから電話で話す場面に立ち会うことが多くなった
わざわざ俺がいるところで話さなくても…
でもホントにお前達付き合ってないのか?
どう聞いてもその会話は付きあってる二人だぞ?
実は付き合ってたんです
隠しててごめんなさい
でもお兄さんは全然怒らないぞ?
「じゃ、そうだね
…うん?ちゃんと食べてるから
大丈夫。ありがとう
また連絡するよ」
…話す姿だけでバレバレじゃないか
それでキョーコちゃんは何故気がつかない??
毒を吐きそうなほど攻め体勢充分な社は
蓮が電話切った時点で
心配性のお兄ちゃんから有能なマネージャーへ戻った
「キョーコちゃん、心配してたな?」
「…そうですね
いつものように食事の心配してましたよ
優しいですよね…本当に
彼女、どうして彼がいないんでしょうね」
ふと蓮の瞳が陰る
この間の食事から様子が変だ
自信が無さそうというのか…
まるで振られたような…?
え?もしかして…
あの間に告ったとか?
嘘だろ?…え?
「蓮…踏み込んで悪いけど
まさか告白…とか…した?」
「…え?誰にですか?
…ふふ…冗談ですよ
わかってます
……俺は彼女のいい先輩、ですから
崩れないように頑張ります」
だから蓮。そこは頑張らなくていいから!
いや、それでも…そばに居たいから?
ふとそう思うと合点がいく
おい、じゃあお前はそのままの関係で諦めるのか?
「……彼女が大人になったら
どうなるんでしょうね……」
誕生日会まで後3週間
街ではキラキラしたイルミネーションが輝いていた
*******
誕生日会まで残すところ後3日…
「…はい。では
いつもの場所で待ってます。失礼します」
電話を切ってほぉ、とため息をつくと
キョーコはマリアに向き直った
今日は最終打ち合わせで
マリアとお茶を楽しんでいたところだ
「…ごめんね。マリアちゃん
え、と。当日はお昼に来ればいいかしら?」
「えぇ、お姉さま
もう後は当日を楽しみにしてて?
ゲストは16時からにしてあるから
ゆっくりと準備出来るわ
私もね、ドレスを新調したの♪
蓮さまがメイクアップのプロを呼ぶから
私にもって言ってくださって…」
「メイクアップ…って?」
「何方かは聞いてないのだれど
お姉さまも知ってる方だって言ってたわよ?」
…敦賀さん、ミューズ様までお願いしてるんだ…?
どこまで私を甘やかすんだろう……
私、このままじゃ勘違いしたまま
どうにかなっちゃうかもしれない
…どこかで夢から覚めなきゃ…
「多分私の知ってる方ならかなり凄い方よ?
マリアちゃん、素材がいいから喜んでくださるわ
マリアちゃんもお姉さんになったもんね」
本当の姉のように優しく微笑むキョーコに
マリアが真っ赤になった
お姉さま、ズルい
そんな笑顔で見つめられたら
女の私でも誤解しちゃうわ……
…蓮さまって凄いわよね
この笑顔でも平気なんて…
マリアが首を傾げる
蓮さまとお姉さまならいいんだけどな
他の女とか男なら邪魔したり
ううん。もっと凄いことしちゃいそうだけど…
お姉さまなら蓮さまを諦められるわ
なんとかこの二人くっつかないかしら?
「…ねぇお姉さま?
さっきの蓮さまよね?
近いうちにお会いするの?」
「ええ、例のね…
ドレスを受け取りに行くの
前日にわざわざ仕事の後
迎えに来てくれるって連絡だったのよ」
ここ半年ほど蓮に会っていなかったマリア
キョーコの表情をみて不思議に思った
お姉さま、雰囲気変わった…?
蓮さまがドレスを用意することは聞いていたけど…
もしかして…お姉さま、蓮さまのこと?
…ふ~ん?
「お姉さま?蓮さまのこと
どう思ってるの?」
「え?……マ…マリアちゃん?
急に何を言い出すの?」
「さっきお姉さま
私にお姉さんになったって言ったじゃない?
このまま5~6年もしたら私も立派なレディよ?
蓮さまのこと何も思ってないなら
私が貰ってもい~い?」
「…貰うって
敦賀さんは私のものじゃないから…
そう、誰のものでも…ないわよ」
笑顔で答えながら寂しそうに笑うキョーコ
やっぱりね、お姉さま……
もお、そんなに寂しそうにするなら
くっついちゃえ!
蓮さま、早くしないとこんな素敵なお姉さま
誰かに持っていかれちゃうんだから!
お姉さまには幸せになって欲しい
蓮さま、今回の誕生日が勝負よ!
「な~んだ
ドレスをプレゼントするって言ってたから
蓮さまはお姉さまのこと好きだと思ってたわ
たしかオーダーじゃないのよね?
蓮さまならオーダーで推しそうなのに……
じゃ、私も今度おねだりしちゃおうかな~」
マリアがキョーコの反応を見るために
わざと嫌みっぽいことを言ってみせる
ごめんなさい、お姉さま
でもその顔は
蓮さまのこと少しくらい好き…よね?
「そうね、敦賀さん…優しいから
マリアちゃんにおねだりされたら…
なんでも買ってくださるかも」
「……いいの?
…もお~!…お姉さまっ!
蓮さまのこと、想ってるのに?」
マリアに射ぬかれるように
キョーコの目が見開かれる
マリアちゃん…
どうしてそれを……
キョーコはゆっくりと目を閉じると
気持ちを切り替えてマリアにこう告げた
「いい先輩として…大切に想ってるわ」
想うのは自分の中で…そう決めたのだから
マリアちゃん、ごめんね
キョーコは何もなかったかのように
…でも否定も肯定もしなかった
…続きます Next
マリアちゃん煽りました
そろそろ書きたいところへ繋がりそうです
長かった…
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