はい、審判のお話。


サッカーの上級審判って、すごいと思います。

特にJリーグの審判とか。


幻の左前足


●いいレフリングをしても、特に褒められもせず、当たり前と思われ。

●選手がブラインドになって見えないファウルを、ファウルと取らなかったら、鬼の首を取ったかのように批判され。

●ルールを知らぬ、ずぶの素人から「へたくそ」と野次られ。

●ネットには「前半と後半で基準を変えた」などと、絶対にありえないことを書かれ。

●イエローカードを沢山出したら、試合をコントロール出来なかったなどと、見当違いなことを書かれ。

●テレビのスロー再生でやっと確認できる位のファウルを取らなかったら、「節穴」と言われ。

●選手や監督からは、「今日は審判のせいで負けた」と、責任を負わされ。

●果ては家本主審のように、その家族にまで身の危険が及んで。


いや、マイナスだらけですね、本当に。


繰り返すようですが、選手と審判は全く違います。


選手は良いプレーをしたら、褒められます。

DFだったらパスカットやスライディングでボールを奪うとか。

FWだったら点獲るとか。


しかし審判は違う。

何事も無く終わらせて当たり前。

不可解な判定したら減点される、減点方式です。

そこに加点は存在しない。



そんなマイナスだらけの職に身を投じ、

日々自己研鑽に励む、Jリーグの審判たち。

(実際は審判を職業としている人はほんのわずかなので、正確には”職”とは言えませんが。)


しかし、審判はなぜこのように批判にさらされ、理解されない存在なのか。

まあ一つには、1級審判のすごさが一般の人にはわかり辛いということが挙げられます。


プレーヤーのすごさって、実感しやすいんですよ。

例えばJリーグのプレーヤーであれば、

●高校選手権でベスト4でした

●U-18日本代表でした”

●大学の時天皇杯出て、Jのチームと互角でした

なんていう連中が、フィールドに上がっているわけです。


すごいってのはすぐ分かります。

でも審判は違う。


例えるなら、海上から船で島に上陸する時に似ていますね。

一般の人は、その審判という島を遠くから見て横目に過ぎ去って行くだけだから、島の大きさに気づかないんですよ。


ところが、例えば3級審判の僕は審判島に実際に上陸した人間ですよね。

遠くから見ていた島は、近づくと案外大きかった。

そしていざ上陸して歩いてみると、途方も無く広くて、実際は大陸でした、みたいな。


プレイヤーという島はみな上陸したことあるから、そのすごさは分かりやすいんですね。



1級審判って、成るの非常に難しいんですよ。

そもそも福岡県に1級審判は5名しか存在しないですからね。

3級と1級では月とスッポンの違いです。



ところで剣の達人のことを剣聖(けんせい)と言いますね。

囲碁のタイトルでも棋聖とかあります。


1級審判は、批判だけしかされない存在。

しかしそれにも負けず、試合では黒子となり身を粉にして働きます。


これすなわち”審聖”かと。

あっ、読みは”しんせい”ですよ。



皆さん、サッカーを見る時は、審判をもっと褒めてあげて下さいね~☆