判定基準には縦軸と横軸があるの、ご存知ですか?
縦軸が時間だとすると、横軸は空間軸です。
まず時間軸から説明しましょう。
これはどういうことかというと、試合開始から終了まで、判定の基準は一貫してブレてはならないということです。
同じ程度のファウルを、さっきは取らなかったが、今は笛吹いたというのでは、基準がブレていることになり、よろしくないです。
まあこれは当然のことですね。
これが時間軸。
次に空間軸についてです。
副審は、主審が見えにくい角度でのファウルが起こった場合、旗を挙げて合図しますね。
とある試合であなたが副審だったとします。
主審からは見えにくい位置で、明らかなファウル。
当然あなたは旗を揚げてファウルをアピールしますね。
この場合は良いです。
では、次のパターン。
あなたが副審で試合開始早々、同じく主審からは見えにくい位置で
人によってファウルかファウルでないか議論の分かれるプレーを見てしまいました。
主審は気づいていないようです。
さて、どうします?
ちなみにあなたの通常の判断基準で言えば、”ファウル”です。
①ファウルの旗を挙げる
②取らずにそのまま流す
さあ、どちら?
まあ正解というわけではないですが、僕の場合は
②取らずにそのまま流す
を選択しますね。
試合開始早々ということは、主審のファウルの基準もまだ見えていないということ。
その基準が見えない中で、副審がファウルをとるのは、ちょっと勇気が要るかなと。
試合開始から一定時間が過ぎ、主審のファウル基準を理解した上でなら、きちんと自信をもって取る取らないを判断できるんですけどね。
まあ一番いいのは、試合前に主審に確認しておくことですね。
細かく取る方か、取らない方か。
ということで、審判団は主審並びに副審2名のファウル基準も一致させておく必要があるのですね。
これがいわゆるフィールド上での空間軸ということです。
ご理解いただけましたか?
それを簡単に表したのがこちら。
←空間軸→
A1 主審 A2
0分
↑ 30分
時間軸 ファウル基準
↓ 60分
90分
+α
この両方の軸がブレないのが、良いレフェリングなのですね。