今日は本の紹介。



幻の左前足-h
 

   野人伝   岡野雅行


ジョホールバルの歓喜 を演出したゴールはあまりにも有名ですね。

快速で鳴らし、浦和レッズに長く在籍しました。


岡野の出身校、立正大学淞南高校は先日の選手権でも全国大会出場を果たしている強豪ですが、

サッカー部を立ち上げたのは、なんと岡野なんですね~☆


しかしこの高校、岡野の時代は大変な不良学校だったようです。


以下本文から、サッカー部初めての練習試合の模様を引用しましょう。


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 ぼくはチームの真ん中にいて、とにかく試合が始まったらどうゲームを作ろうかとかんがえていました。経験者はほとんど僕だけだから、僕が全部やらないと、と思っていた。

 でもそんな必要はなかった。

 キックオフでぼくがボールをちょんと蹴ったら、それを合図にそのまま大乱闘に突入!

 あちこちでサッカーでは見られない対人間用のハイキック。あっという間に校舎からも応援のヤンキーが出てきてみんなぼこぼこ。

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すごいですね~。

でもね、そんな不良たちを巻き込んで、部を創設した1年生の岡野は主将として、部を引っ張っていくんです。

サッカーに真剣に取り組んでいなかった連中をサッカーに目覚めさせ、この高校はちょっとずつですが成長を遂げていきます。


そして2年半が過ぎたころ...

選手権の季節です。


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もう3年も終わりの11月。地区大会決勝戦。相手は松江商業でした。

1点をリードされ、後半にぼくが決めて追いつきました。

そしてPK戦へ。

5人目、最後のキッカーは、ぼく。

外しました。その後相手が決めて、それで、あ、ぼくの高校サッカー時代は今終わったんだって気づいた。

知らないあいだに涙がぽろぽろとこぼれ落ちていました。

周りを見回すと、3年の部員も皆泣いていました。

ぼくは申し訳ない気持ちになって、皆に頭を下げたんです。

「ごめんな。」

でも、彼らはこう言ってくれました。

「岡野が居なかったら、俺達はサッカーをやっていなかったし、こんな楽しい思いは出来なかった。

本当にばりばりの日本全国選抜ヤンキーだった彼らがそう言うのです。

「岡野が外してくれてよかったよ。俺らは外せない。おれらが外して最後だったら誰も納得できない。それ、やばいだろ」

 また、ぼくの目から涙がぶわーっですよ。本当に感動しました。

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1年生の時創部したヤンキーサッカー部が、3年次には島根県大会決勝ですよ!!

すごい熱いストーリーですね。

本当に熱い!!


面白い本でした。

是非ご一読を☆