幼稚園に就職するとき
面接で、「あなたの体では担任させるには心配だ」
と言われて、



「あなたは、できると思う?」 と聞かれて


できると答えることは、自信がなくて。



一年間非常勤として担任を持たず働かせてもらい
ようやく二年目で、担任をもたせてもらうことができた。





もうほんとにうれしくて、うれしくて

病気じゃなければ、こんなにありがたく感じなかっただろうと思う。

あたりまえがとてもうれしかった。





でもやっぱり初担任は精神的にも、肉体的にも
かなりしんどかった。




次の年は、やっぱり担任を持つことができなかった。





その次の年から預かり保育を担当し、
担任から抜けた分、子どもたちとも気負わず接することができるようになって、わたしも少しずつ自分の保育をできるようになった。




でもなにか私の中で満たされない思いがあるのを感じていた。

なんだろうと自問自答するようにもなっていた。






そのとき昔の友達とのやり取りが
私の中で何度も頭に浮かんだ。




病気になって、学校に行けなくなった友達に
手紙を書いて届けに行ったことがあった。





私も病気で辛いけど、一人じゃないし、
必ず良くなるから、お互いがんばろう

そんな内容だったかな。





それを渡しに行った時は
会えなかったけど

何年かたってその友達が
連絡をくれて




実は、精神的な病気だったということを教えてくれて

「あの時は、ほんとにありがとう。命の恩人です。」
ってそんなほんとにそのひとにとって、
そこまでだったかは、わからないけど


わたしにとってはものすごく大きなことだった。



病気の苦しさや、


いつも自分の心の弱さと闘ってきて



私の経験が、その人の人生に何か影響を与えられるんだって思って、


自分でも経験したからこそ、

感じれたひとのやさしさだったり、

きずくことがあったから病気から得たものもあったと思っていたけど





その言葉をもらったとき、





ほんとに100パーセント病気を経験させてもらえてよかったと思えた。




私が、どんな生き方したって、そんな言葉一生でもらえるかわからない。




だから


それがあったから


いつのころか、自分も自分と同じように苦しむひとのために
なにかできないだろうか。


そんな思いが出てきていた。



完全に私の魂の何かに触れた瞬間だろう。






でも…



今からそんな決断をする勇気がなかなかでない

やっと慣れた幼稚園の仕事。




この気持ちが忘れられずもやもやしていた。






でもある出来事をきっかけに

大きく前に踏み出すことになった。






踏み出すために、そんな経験が起きた。