ICW(Insane Championship Wrestling) 

Insane 8 2020 20/8/30


準々決勝-ペインズ・オブ・グラス・デスマッチ
オリン・ヴァイト対ジョン・ウェイン・マードック

本来ならIWA-MS KOTDM2020でも実現するはずだったが、オリンの負傷により流れたカードが、オリンのホームであるICWで実現。
蛍光灯束攻撃からスタートし、ナイフやガセットプレートでロング・マッチ仕様に転ずる。団体のエースであるオリンの勢いが前程はないなと感じると、攻守に渡りギアを入れ直す。場外ドアへの雪崩式ディープサウス・デストロイヤーに、Zona23顔負けの乗用車での攻防。リングに戻っては、強烈な各種蛍光灯トラップを被弾し続ける。怪我をさせてしまったり、怪我をしたりと災難続きのオリンが、悪くはないが昨年程の狂いっぷりは影を潜める中で、試合構築、受けるスポットの数と質、文字通り身体を張り続け試合を極上に仕上げる。ジョン・ウェイン・マードックがいかに素晴らしいかを示した内容。是非日本に来て欲しい。来るだけの価値は確実にある。マードックの懐の深さと勢いそして覚悟が堪能出来る好勝負。

評価:****


準決勝-ファンズ・ブリング・ザ・ウェポンズ・マッチ
オリン・ヴァイト対ニール・ダイアモンドカッター

格上かつ絶好調のマードックに内容では圧倒されたオリンも、格下で軽量級のニール相手なので優位に進める。オリンは出来る方ではあるが、粗さは目立つので、スタイル的にもスマートな上手さも身につけたい。対するニールは、空白の時期もありつつも、デスマッチ界に戻ってきた中で、以前と変わらない受けっぷりと軽快な動きを披露。デスマッチ界のスパイクダッドリーともいうべき身体の張り方はやはり目を見張るものがある。2連覇中で団体のエースオリンを負けさせる為の介入者が、無個性で下手くそなどインディークオリティこそあったものの、ニールの受けの凄さに免じ、良試合の評価は与えたい。まあまあ良い試合。
評価:***1/2

決勝-アルティメット・インサニティーマッチ(SPレフェリー:コーポラル・ロビンソン)
シュラック対ニール・ダイアモンドカッター

特別レフェリーにコーポラル・ロビンソン。久しぶりに見たコープはすっかり老けて太った只の叔父さん。色んなお務めを経て、毒素だけでなく、色んなものもデトックスされてしまったか。
試合は、色々すっ飛ばして、大量の蛍光灯束乱舞がメイン。ニールの受けの良さは健在で、シュラックもむやみやたらに酷い事をしまくる事はなく、落ち着いて蛍光灯攻撃で蹂躙していたのが印象的。しゃがむのもやっとで、お尻が見えちゃうコープによるしくじりでグダついたものの、シュラックもニールも落ち着いて締めたのも良かった。今大会ではシュラックは余り良いところがなかったが、相手に恵まれなかったのもありやむなし。これまでのご褒美ということで。平均的良試合。
評価:***1/4

全体評価:7+