IWA Mid-South 

King of The Death Matches 2006 Night2 

06/6/3
準々決勝-ファンズ・ブリング・ザ・ウエポンズ・デスマッチ
イアン・ロッテン対ミッキー・ナックルズ

当初予定されていた相手ではなく、現れたのは愛弟子ミッキー。

デスマッチではやりたくないと拒むイアンに対し、

イアンの奥さんやマッドマン・ポンドの必死の説得、

そして背後からの蛍光灯束攻撃を見舞い、

力ずくで試合を始めさせたミッキー。

画鋲付きナックルを見舞った所で、遂にイアンのスイッチが入り、

ミッキーに無慈悲な反撃を見舞い続ける。

容赦無き猛攻であっという間に瀕死に陥るミッキーだが、

その猛攻を凌ぎ、立ち上がり勝ちに行くのだから、

盛り上がらない訳はない。1発1発に魂も愛も憎しみも込められている。

全てが特別。拳にしても頭突きにしても、

真っ向から見劣りせずにイアンに立ち向かえるのが、ミッキーの凄さ。

まだ勝たせはしないとばかりに、イアンが押し切ったものの、

勝敗を巡る厳しさはあるものの、勝敗を超越した内容。

試合後のやり取りもこれぞIWAというアットホームさが素晴らしい。
文句無しに好勝負。
評価:****1/4

ダブプロレス UNITED WE STAND 19/6/12
ハードコア・マッチ
グンソ対山下りな

音楽を流しながら試合を行うのがダブプロレススタイル。

こういったインター・ジェンダー戦のドラマ性を、

損ねてしまうという弱点はあるものの、

それ込みでのダブスタイルなので仕方がない。

通常形式の試合においては山下の方が、実力も実績も上で、

ハードコア戦においてはグンソが上という事もあり、

トータルで実力差はないので、山下が投げ技を決める展開は自然で良い。

ハードコア戦の経験に勝るグンソが、流血姿で華を出し、

一方で山下を場外テーブルで過激に沈める。

ホームマットで得意のハードコア戦において、

簡単に負ける訳にはいかないと優位に出たのも良い。

やられてからの爆発力を持っている山下の魅力が出る展開。

ここからレギュラーになっていくストーリーの最初としては十分。

ハードコア/デスマッチシーンのシンデレラ・ウーマンとして

認知されていくのも当然の試合ぶり。

グンソも劣らず壁となり、厳しさで後押ししていたのが好感。
中々良い試合。
評価:***1/2

RISE Wrestling 

Early To Rise 2 19/11/1
テッサ・ブランチャード対ジェイク・アトラス
アトラスがテッサに合わせるのではなく、

テッサがアトラスの領域に踏み込んでいく内容。

インパクトで格が上がり、インディー参戦も減らした中で、

普段のリングとは違い、動きのズレは出るものの、

身体能力に秀でているアトラスに、

アスリート性で付いていくのは流石テッサという所。

ベーシックな攻防を積み上げていき、終盤では大技を出し魅了。

ドラマティックに走らず、動きのキレで勝負し通したのが正解。
若手スター同士の一期一会の良試合。
中々良い試合。
評価:***1/2

Beyond Wrestling Unbreakable 14/5/18
キンバー・リー対ドリュー・グラック
 

キンバー・リーはCZWのレスリングスクール女性初の卒業生。

その時のトレーナーの1人がグラック。師弟対決となったこの試合。

関係そのままにグラックが圧倒。

その圧倒の仕方もテイクダウンからのインディアン・デスロックや

数々の関節技とグラウンドテクニックでねじ伏せるのは、

グラックらしさが溢れている。終始耐え続ける展開が続くものの、

それを受け止める事が出来るのはキンバーのタフさがあってこそ。

攻撃でも激しい張り手を繰り出す。それを持ってしても終始グラックが圧倒。

結果的に圧倒し続けてからの大逆転となるのだが、

一撃必殺のクイックとなるアリゲーター・クラッチがあるとはいえ、

キンバーの反撃を余り描かないまま性急にフィニッシュしたので、

呆気なさがあるものの、師匠グラックの稽古をつける様な厳しい攻撃と、

鼻血を出しながら懸命に立ち上がり続けるキンバーのタフさは必見。

好勝負に届かない良試合。
評価:***3/4