ICW NY No Holds Barred (Vol. 1) 20/1/4
今大会は全試合ノーDQ、ノーギブアップ、ノーカウントアウト。
ロープの代わりにチェーンが張り巡らせている。


テッサ・ブランチャード対ニック・ゲイジ
異次元カード。リングアナのコールの時にゲイジがテッサを急襲し、

そのままゲイジのアナウンスに移行したシーン。

それがこの試合のハイライト。そこからはひたすら乱戦。

普通にレスリングをしても仕方ないですし、

ハードコアで怪我されても困るので、この辺が良い塩梅となる。

実現した事に意義がある。
評価:**3/4

ホミサイド対カサノヴァ・ヴァレンタイン
 

ホミサイドは、かつて組んでいたナチュラル・ボーン・シナーズバージョン、

Slipknotの「People=shit」のテーマ、黒いつなぎで登場。

いつものホミサイドとは異なり、

フォークやロープ代わりのチェーンでヴァレンタインを蹂躙。

ヴァレンタインがラフで敵わず、

プロレス技でしか対抗させて貰えないレベル。

血祭りにしたあげく、薬品をかけながらフォーク滅多刺しで、

フィニッシュと突っ切った形。

ある意味往年のホミサイドの魅力というべきか、

雑魚は一方的にスカッシュだ!とまではいかないが、

力の劣る相手に合わせない尖ったやり方。

久しぶりに気持ちの良いホミサイドのファイトを見た。
まあまあ良い試合。
評価:***1/2

アレックス・コロン対ジミー・ロイド
表情はもちろん戦いのテンションも暗いロイド。心配になるレベル、

元々発展途上な選手だけに試合にまで支障が出ると好ましくない。

そんなロイドを攻守に渡り支え、上手さを見せたのはコロン。

試合構築の安定感はともちろん、攻めでも容赦ないトラップ破壊で

、試合全体のテンションを落とさずにやり遂げた。コロンのワンサイドゲーム。
中々良い試合。
評価:***1/2

ネクロ・ブッチャー対シュラク
 

乱闘、殴り合い、流血。シュラクがビビるレベルで、

まともに受けられないネクロ。しかしやれる範囲のレベルで受けたり、

殴り合いでは衰えつつも往年の影は見せたりとやる事はやるネクロ。

昨年末の来日よりは、悪い中でもコンディションは上がっているか。

対するシュラクも仕留める所は仕留めるとばかりに、

凶器攻撃では頭部を射抜き、流血に追い込む。

ノスタルジックにさせるにはこれ以下になると、

難しいという最低ラインは下回らず、

シュラクの荒さにネクロの哀愁のみだが、

他に出来ない魅力は表現出来ていて、

ネクロは衰えてもネクロ。死ぬまでネクロ。

デスマッチジーザスの残り香を楽しめる試合にはなっている。
平均より上。
評価:***

竹田誠志対ロウ・キー
ロウ・キーであっても、MMA仕込みのテクニックで、

優位なシーンを作る竹田。

レジェンドにも臆する事がないのが竹田の良さ。

往年の鋭さはないキーも、得意技はユニークなので、

印象的なシーンは作れる。得意のレパートリーでカバーする形。

中盤までは緊張感もあり、

カードの一期一会な新鮮さもありと良い流れであったが、

竹田がハサミを持ち出した辺りから急激に停滞。

デスマッチレスラーでもある事を示したかった竹田と、

そこまでの配慮は出来ないキー。キーのやる気も下がったか、

噛み合わなくなり、その噛み合わなさも尋常ではないレベル。

何とか形にする為のKOフィニッシュはインパクト十分も、

竹田があれ一発でKOされる選手ではない事がわかっていることもあってブーイング。
DQやギブアップ決着がないのを悔やむ微妙な終わり方。

試合後に現れたニック・ゲイジに救われた格好となった。
平均的良試合。
評価:***1/4
 

全体評価:8

Stand Alone Wrestlling(SAW) 

Don’t Kross the boss 20/1/3
 

竹田誠志対ブランドン・カーク
ハードコアと銘打たれているものの、蛍光灯、

有刺鉄線にガラスとしっかりデスマッチ。実力差は圧倒的で、

竹田が完全にキャリーとコントロールを行う形、

それに則ってカークが攻めていく形。

余りにも力量差が歴然としてはいるものの、

カークが変な気を起こさず、ここがCZWではなかったので、

竹田へのチャレンジマッチ的な展開にしたのも正解。

そうすればカークもそこまで大外しはしないので、良い試合となる。

蛍光灯やガラスボードと凶器も上級なものばかりで見応え十分。

中々良い試合。
評価:***1/2