OTT Fifth Year Anniversary 19/10/25
OTTノー・リミット王座戦-ラダー・マッチ
スコッティ・デイヴィス(c)対LJクリアリー
冒頭は動きの鋭さに反して、無機質さが目立ったものの、
ラダーを導入してからは、凶器もラダーのみで、
構築する硬派なところを見せつつ、
ラダー戦に真摯に取り組んでいる所が随所に感じ取れる。
歓声の大きさと完成度が釣り合っていない所は感じたが、
地元の若手有望株同士の、クラシカルさと激しさを同居させた一戦。
ラダーすり抜け式の攻撃は非常に印象的。中々良い試合。
評価:***1/2
OTT世界王座戦
ジョーダン・デヴリン(c)対デヴィッド・スター
スターの入場は、黒装束から白いコスチュームへ。
イントロは、CMパンクのROH時代のテーマ AFI「Miseria Cantare」。
一方黒のタイツで登場の王者デヴリンには
ブーイングが飛ぶまさかの事態に。
そんなカオスな状況下で、試合は、殴り合いからスタート。
画は作れるが、両者が得意な領域ではないので、
乱戦ベースに切り替えながら、
激しさを維持したレスリング勝負に移行していったのは賢明な判断。
デヴリンのヒール感を打ち出した姿や
スターのどこか邪悪な狡猾さを纏っている救世主ぶりと、
これまでのストーリーと現在の立ち位置、
キャラクターを落とし込んだ展開。
OTTの大観衆のリアクションを泳がせつつ、
臨機応変に試合を進めていたのも好ポイント。
終盤も基本的には一進一退で、ニアフォール連発のビッグマッチ仕様。
無駄なスパイスは加えないのも正解。
チープショットの応酬で更に伏線回収を行い、
そこから更にもう一伸びを決めて文句無し名勝負入り。
2019年最優秀抗争の呼び声も高いストーリー、
これまでの抗争の価値を更に上げる見事な決着戦。
それでいてまた別の形で再燃出来る余韻を残していたのも見事であった。
評価:****1/2
全体評価:9