新日本プロレス Royal Quest 19/8/31

CHAOS/バーズ・オブ・プレイ(ウィル・オスプレイ&ロビー・イーグルス)対バレット・クラブ(エル・ファンタズモ&石森太二)
オスプレイとロビーのライバルタッグお披露目試合。

幾多の名勝負を作り上げた両者だけあり、初タッグでも息はぴったり。

控えめな内容でも充実感は十分。

ジュニアタッグ戦が非常に楽しみになる内容。
好勝負に届かない良試合。
評価:***3/4

IWGPタッグ王座戦
ゲリラズ・オブ・ディスティニー(c)(タマ・トンガ&タンガ・ロア)対オージー・オープン(カイル・フレッチャー&マーク・デイヴィス)

オージー・オープンがついに新日本体の大会に参戦。

得意の連携はしっかり決めるも、

デイヴィスが動ける所を見せ過ぎる(ライコスの技なのでエモーショナルではある。)
所があり、まだ雰囲気に飲まれていた所は否めないが、

UKにいないタイプのGODが相手で

双方で難しさを感じていたものの、

地力の高さで何とか形にした試合。
平均的良試合。
評価:***1/4

NEVER無差別級王座戦
石井智宏(c)対KENTA

衝撃のBC入りを遂げたKENTAに、容赦無くブーイングが飛ぶ会場。

前半はハードヒットを前振りに使いつつ、

KENTAがヒールプレイを使いつつ翻弄。

ハードヒット+ヒールプレイにWWE的オーソドックスなレスリングという過激さに依存せずも、

要所では鋭く行くスタイル。本当はWWEで突き詰めたかったことが、

新日で完成しつつあるか。煽りに加え広く使えるので、TVプロレスとしても優秀。

中盤では石井ワールドにも踏み込み、ハードヒットを解禁。

バチバチ行っていてこれからだというところでアクシデント。

ジャーマンを決めた時に頭を強く打ち、明らかにKENTAの動きが落ちる。

恐らく脳震盪だが、石井がフォローしつつ何とか試合を続行するもののフラフラ。

GODが介入し、何とか形にしようとしているが、

石井の攻撃の性質上続行しても良い事はないので、早く締めても良かった。

良い試合で好勝負レベルは期待出来たので、リマッチに期待。
まあまあ良い試合。
評価:***1/2

RPWブリティッシュ・ヘビー級王座戦
ザック・セイバーJr.(c)対棚橋弘至

無駄を必要最小限まで外したソリッドなテクニカルバトル。

それでも過去の抗争や前哨戦の内容も反映させている隙のなさ。

引き算のプロレスと一言で言うけれど、

その中にアクションも厳選された質の高いものが入っているし、

得意の部分破壊からの関節技の応酬は鉄板の内容。

盛り上がりこそ他とは劣るが、彼ららしい高レベルな鬩ぎ合いに仕上がっている。

ハードヒットになりえるだろう前後の試合に挟まれているセミでこの内容。

単体でもそうだが、特に大会全体を考えた時に非常に意味のある試合。

文句無しに好勝負。
評価:****1/4

IWGPヘビー級王座戦
オカダ・カズチカ(c)対鈴木みのる

支配者みのるが、グラウンドテクニックにラフ殺法

そして鋭い打撃で追い込んでいくものの、

みのるを撹乱するかのような素早いロープワークで現世代最強を、

何気なく示した所で、次第にオカダの無限のタフネスと相手の土俵で戦いながら、

相手の長所ごと飲み込んでしまうかのような強さ上手さを見せて、

いつのまにか支配者みのるが、オカダに支配されてしまう、

試合の中でのストーリー性を、見事なアクションで描き切っているのが素晴らしい。

2人とも海外での立ち振る舞いも手馴れているのも大きく、

日本の内容直輸入であっても、少し微調整を加えているのも良い。

頭から最後まで、無駄なシーンなど一切なく、全て繋がっている。

テクニックもパッションもハードさも全て込められている渾身の激戦。

文句無しに名勝負。
評価:****3/4


全体評価:9