新日本プロレス HEIWA Presents G1 CLIMAX 29 14日目
エディオンアリーナ大阪第一大会 19/8/4


Bブロック公式戦
石井智宏対矢野通

丸め込みと剥き出しのコーナーへの投げが殆どの内容だが、

天丼というべきか、何度も繰り返していくと面白さが出てくる。

カウント2.9連発でスリルもあり、

そこに矢野が普段見せないハードヒットに挑むサプライズもありと、

対戦相手がタッグも組む石井とあって、

普段開かない引き出しも開け、意表を突く。

彼らならではの特別な内容に仕上げてきた。
中々良い試合。
評価:***1/2

Bブロック公式戦
ジェフ・コブ対後藤洋央紀

器用で動けるヘビー同士の一戦。安定感溢れる肉弾戦ではあるが、

突き抜けるものはなかった内容。要素は沢山あっただけに、

セミとメインに遠慮したか。線にならなかった。
中々良い試合。
評価:***1/2

Bブロック公式戦
ジョン・モクスリー対ジェイ・ホワイト(w/外道)

Switchblade対かつてSwitchblade Conspiracyというユニットに所属していた者の禁断の遭遇。

のらりくらりとしつつ、外道の介入を交えたヒールプレイとブレードランナーへの布石となる首攻めで構築するも、

それを全て受け切った上で、スーパースターの貫禄、

ラフでもお前に負けるはずがないといわんばかりに、

常に一歩上を行き続けるモクスリー。身体が一回り大きく、

オーラや迫力、一つ一つの所作の細かさなど、どれを取っても素晴らしく、

これがWWEから解き放たれた狂犬かと。単なる狂犬ではなく、

全てのレベルが高く、唯一無二の存在となったスーパースター。

これはジェイがいくら素晴らしくても、

チープショット位しか勝ち目がないだろうなという圧倒感の強い内容。

生で見て、よりモクスリーの凄さを感じた一戦。これは恐ろしい。
好勝負。
評価:****

Bブロック公式戦
内藤哲也対鷹木信悟

ロスインゴ同門対決。鷹木がいつ裏切るかという期待も囁かれていたが、

この試合は真っ向勝負。同門対決であり、

互いをよく知る間柄だからこその裏の読み合いも含ませつつも、

鷹木のハードヒットに内藤も得意のクレイジー・バンプとカウンター攻勢が冴え渡る内容。

両者引き出しは沢山持っていて、この試合ではかなりの引き出しを開けていくが、

それが雑多にならず、最大限盛り上がる一番適切な形で繰り出すのが素晴らしい。

星取り的に内藤が勝つ要素が殆どといった状況下であったが、

それを良い意味で消し去ってくれる大熱戦。

終盤は、ニアフォールにカウンターに次ぐカウンター、

そしてパンピングボンバー連発と最高の仕上げ方を見せ、

とてつもない肉弾戦へと昇華させた。

予想を更に超えた文句無しに名勝負。
評価:****3/4

全体評価:9.5+