RevPro Epic Encounter 2019 19/5/10

アンディピューティド・ブリティッシュ・タッグ王座戦
鈴木軍(c)(鈴木みのる&ザック・セイバーJr.)対オージー・オープン(カイル・フレッチャー&マーク・デイヴィス)

真っ向勝負を挑むAOに対し、ラフとヒールプレイを交えつつ、

ベテランらしくのらりくらりと試合を優位に進める鈴木軍。

タッグとしての成熟度が増している上に、

会場のノリが良いイギリスでの試合という事もあり、

日本よりもヒールプレイが活きるのが良い。土台を整え、デイヴィスの挽回シーンから終盤へ。

AOの2人がシングルレスラーとしても腕が上がっており、

デイヴィスのみならずフレッチャーに任せても勢いを保ったまま進められるのが素晴らしい。

鈴木軍と真っ向勝負しても全く引けを取らない隙のなさを見せる。

それに呼応した鈴木軍も、ハードヒッティングと連携技を次々と決める大熱戦に。

必殺級でも決まらないスリリングなシーンの連続。

そしてチープ・フィニッシュなしのクリーン決着による王者交代というハッピーエンドで幕。

AOの勢いと力強さに、鈴木軍の経験の懐深さ、全てが上手く嵌った名勝負。

必見の内容。
評価:****1/2

アンディピューティド・ブリティッシュ・クルーザー級王座戦-ラダー・マッチ
デヴィッド・スター(c)対エル・ファンタズモ

1年以上に渡る抗争もこれで終結。スターがデスマッチ仕様である事を示した様に、

ベルトを取る事が勝利条件ではあるが、

相手を叩き潰した上でベルトを取るという事を優先条件としたラダー戦。

試合全編通して、スターの役者ぶりが如何なく反映された試合。
攻めではファンタズモを上手くコントロールし、

受けでは積極的にハードコアなスポットを受けて行く。

飄々としたファンタズモをフォローするかの様に、

豊かな表現力で特別な試合へと昇華して行く。

悪徳レフェリーと正規レフェリーの乱闘や画鋲スポットで最高潮に達したものの、

その後いくつか攻防を続けたのは完全に蛇足。ここは必要なかった。

しかし、決着戦に相応しい熱戦で、スターの千両役者ぶりを堪能出来るハードコア。
好勝負。
評価:****

全体評価:9+