DRAGON GATE Dangerous Gate 2017 

大田区体育館大会 17/9/18
敗者ユニット解散ノーDQエリミネーション・マッチ
ジミーズ(堀口元気H.A.Gee.Mee!!、ジミー・クネスJ.K.S、ジミー・ススム、斎藤”ジミー”了&ジミー・神田)対ヴェルセルク(鷹木信悟、エル・リンダマン、吉田隆司、T-Hawk&パンチ富永)

1ヶ月半位に渡って行われたユニット解散を巡るサバイバルレースの最終戦は、長寿ユニットジミーズ対ヒールユニットヴェルセルクの解散を掛けた一戦。ドラゲーの多人数戦らしくサクサクとテンポ良く進んでいくが、パンチが脱落した所で鷹木の予告通り有刺鉄線が巻かれた各種凶器を投入。有刺鉄線ボードへのハンマースローで脱落するなど、デスマッチ団体ではあり得ないが、ドラゲーという普段デスマッチのない団体では非日常である事を示す展開はわかるが、普段乱入も凶器も良く使っているヴェルセルクの試合である事、過去にもノーロープ戦やハードコア戦は行っている事を考えるとダメージ値を高くしすぎ。その割に有刺鉄線の脅威を与える様な攻防が少なく、大仁田信者の鷹木らしくまさに本家大仁田ばりにあっさりとした有刺鉄線の使用となっている。それでもロープを外し、有刺鉄線テーブルへのパイルドライバーに大量の椅子盛りへの攻撃を入れた辺りからは調子を取り戻し始め、最後ススムの1人残りからの内容は特別な試合であると思わせるものに仕上がっている。面白い試みであるものの、デスマッチ感ハードコア感を強めるには、印象的なスポットが少な過ぎるのが残念。
中々良い試合。
評価:***1/2

オープン・ザ・ドリームゲート王座戦
YAMATO(c)対望月成晃

派手な攻防のイメージが強いドラゲーだが、この試合は関節技&打撃が主体となった試合。MMAがベースのヤマトと空手ベースの望月。足関節の取り合いは、ドラゲーのビッグマッチにありがちな時間を重ねるだけの軽いものではなく、しっかりとしたベースを作り上げるだけのじっくりとしたものとなっている。どうしてもベビーのヤマトのシングルは、序盤グラウンド、中盤軽めの一極攻めそして終盤はギャラリア連発といった内容が多くなる。この試合もその傾向が強く、終盤も変型含むギャラリアを連発していたが、それをマンネリと思わせないのが望月という深い味わいを持つ調味料。関節技の攻防でも渡り合える上に、多彩かつ説得力を持つ蹴りの数々、アンダードッグにも絶対的なチャレンジャーにも映る抜群の色気とヤマトの点だった良さを線として繋げる事が出来る。これが最後の挑戦となるかもしれない望月が、ギャラリアやスリーパーを喰らい続けても、ゾンビの様に這い上がる姿は圧巻。ヤマトがやりたかった試合が王者陥落戦でようやく出来たのは皮肉だが、見事な散り様で最年長王者へと引き継ぐ事が出来た。対鷹木やハルクとはまた違うテイストのハードヒッティングマッチ。

見事な死闘。
文句無しに好勝負。
評価:****1/4