Lucha Underground S3 #37 Ultima Lucha Tres Part 1 17/9/27
ヘル・オブ・ウォー・マッチ
キルショット対ダンテ・フォックス

長きに渡る抗争の決着戦は、ファーストブラッド、ノーDQ、アンビュランス・マッチというハードコア三本勝負。三本勝負なので、徐々に過激度を上げていくスタイルかと思いきや、序盤から椅子、ラダーを投入する始まり。当然ハイフライングも織り交ぜつつとなるが、頭部への椅子投げも行い、並々ならぬ雰囲気を醸し出した後、フォックスが取り出したのはガラスボード。一本目からデスマッチアイテムを召喚し、そこにキルショットを叩きつけてフォックスが先取。マスクを切り裂いて流血させる事を選ばず、背中を流血させるというアイデアは面白い。ファーストブラッド戦はゲーム性が強くなりがちだが、過激度を保ったまま、完結させたのは見事。次はノーDQ。フォックスが容赦なくリードしていくが、キルショットも力を振り絞って反撃。スピード感は彼らの通常形式時におけるトップスピードから考えると早くはないが、雰囲気と死闘感そしてスポット配置を第一に考えた試合運びを見せている。ガラスボードの次は有刺鉄線ボードを投入。フォックスの背中を鮮血に染め上げる有刺鉄線ボードへの投げとガラスボードの破片へのドライバーでタイに持ち込む。三本目は救急車に相手を入れたら勝ちのアンビュランス戦。これもゲーム性が高い形式だが、ストレッチャーを活用したデンジャラススポットの数々を見せて、全くデスマッチとしての過激度を落とさない。そして、LU名物の一つ、入場口上のステージからの高所落下を最後に投入。しかも下のトラップがガラスボード+複数のテーブルというケージ・オブ・デス顔負けの凶悪なトラップで幕。CZWで脚光を浴びてメインストリームに躍り出たハイフライヤー同士が、本家以上のデスマッチを見せるという感慨深い内容。その経験がある事が、抜擢された要因なのであろう。正真正銘凄惨なデスマッチ。シーズンフィナーレに向けて良い滑り出し。文句なしに好勝負。
評価:****1/4