新日本プロレス G1 Climax 27 Day6 

ビッグパレットふくしま大会 17/7/25
Bブロック公式戦
小島聡対マイケル・エルガン

剛腕対剛力。小島が連敗ストーリーを展開中であるものの、実力はまだ錆びておらずエルガンと噛み合った肉弾戦を見せる事が出来ている。小島のラリアットをキーとして、エルガンの強力な攻撃に小島も真っ向から反撃していくシンプルな内容。それだけでもまだまだ十分魅せる事が出来ている。クライマックスにかけて小島の衰えを若干感じさせるシーンこそあったが、現世代のエルガン相手でもパワー勝負を挑めているだけ安心感がある。
中々良い試合エルガン・ボムでエルガンの勝利。
評価:***1/2

Bブロック公式戦
オカダ・カズチカ(w/外道)対SANADA

長身で身体能力抜群。若くして様々な団体を渡り歩いた苦労人。

まるで光と闇の様な共通項も多い両者の一戦。絶対王者オカダとバックボーンと新境地を織り交ぜた新しい姿を見せ続けるSANADAのまさに進化系プロレス。

態度では示さないが、攻防の中で鬩ぎ合う二人のライバル心。

細かな切り返し合い、読み合いの中に互いを意識する所が節々に飛び出す。

フェイクの負傷からの奇襲やパラダイスロックとアクセントを加える事が出来る様になったSANADAは、試合運びに幅と安定感が出てきた。

オカダもSANADAのやりたい事をやらせつつも決定打は打たせないという王者としての強さを見せる。中盤までも見応えがあったが、

終盤はまるでAJ対オカダを見ているかのような切り返し合いの連発。

互いに得意なドロップキックの攻防はもちろん、スカルエンドとツームストーンの攻防は親和性が高く、新しい切り返しを次々と色々な形で見せる事が出来る。

スカルエンドのバリエーションも多く、オカダが締め落とされてしまうのではないかという必殺性を帯びていた。覚醒したSANADAの侵攻をギリギリまで受けつつも、

最後で跳ね返す絶対王者という今のオカダの充実度の高さが出たファイトも見事。

過去の試合よりも更に完成度が増した一戦。

いずれビッグマッチのタイトル戦でも見たいという期待感を抱かせてくれるカード。

オカダのライバルとしてプッシュしたくなるSANADAの覚醒は見物。

文句なしに好勝負。
評価:****1/4

新日本プロレス G1 Climax 27 Day7 

仙台サンプラザ大会 17/7/26

Aブロック公式戦
内藤哲也対永田裕志

今一番相手のキラーモードを引き出す男の一人内藤が、ラストG1である永田の怖さを引き出す。永田は衰えを感じさせない渾身のハードヒッティングで応え続ける。まだまだ出来るだろと語りかけているが如くひたすら挑発を続ける内藤の一種の献身性が実り、

予想した展開とは異なる激しい身を削った攻防が続く熱戦となる。

エースだった時代なら永田が押し切るのだろうが、

今は内藤の時代。最後に現実を分からせる様な画もスリリングで完璧。

新日本という看板を背負っている生え抜きの両者だからこそ表現出来た内容。
好勝負。
評価:****