クリスマス・デスマッチ特集 
今回は米インディーから1試合。そしてメヒコから2試合を紹介。

IWA-Deep South Carnage Cup 06/11/25
1回戦-ベアフット・サムタック・デスマッチ
ミッキー・ナックルズ対イアン・ロットン
愛弟子対決は、裸足での画鋲デスマッチ。
すぐに過激なスポットに行くのではなく、じわじわと凶器に迫っていくIWAスタイル。
レスリングの中で画鋲を用いていくのがイアンらしい。
その教えで育ったミッキーもそれでやり返す。
一つ一つ画鋲を刺すのも憎い。完璧に画鋲の痛さをスケールアップする。
メイン凶器である木の器に敷かれた画鋲だけではなく、サブ凶器画鋲バットやコーナーに巻かれた
有刺鉄線、ステープラーでの攻防も全てにおいてヴァイオレンス度満点。
じっくりと痛めつけあいながらも、舌や胸、股間へのステープラー攻撃等痛みを非常に伝える凶器攻撃。
そして何よりも大流血しながら、打ち合う魂の籠った頭突きとエルボー合戦。
単なる男の女。トップデスマッチレスラー同士ではなく、師匠と弟子の愛情溢れるド付き合い。
信頼関係も溢れるシバキ合い。
IWAらしさイアンらしさ満点の試合の締めくくりは、画鋲への回帰。
裸足状態の中画鋲に足から叩き込み丸め込む。
理にかなった説得力十分のフィニッシュ。
激しさと技術そして最大級のリスペクトに包まれた最高級のデスマッチ。名勝負。



CZW世界ヘビー級王座戦-ファンズ・ブリング・ザ・ウエポン・デスマッチ
ドレイク・ヤンガー(c)対ビオレント・ジャック対アエロ・ボーイ(DTU 2009)
2009年にこんな試合が。
ジャックが細いです。
公認凶器はFBTWとなっていますが、主に蛍光灯。
サブ凶器としてクッキーシートやチーズ削り等が使われます。FBTW要素はほぼないですね。
ジャックとボーイはDTUで長くやっている間柄、息の合った攻防を見せます。
フリーダムに試合をする二人に対し、一人で蛍光灯を設置したり取り残されることもあるドレイクだが、
試合構築力はメヒコマットでも流石の一言。
自由なエクストリーム・ルチャでも道筋を作り二人の良さを引き出し、王座戦らしい熱戦を演出。
2009年というとドレイクもそこまで調子良くないイメージがあったが、
メヒコの風に触れ気分転換になったが、本来の力を出せています。
終盤にかけては蛍光灯も増量し、派手に締めくくりました。
DTUの2人特にジャックは、後に日本でブレイクする素養を示していました。
思わぬ掘り出し物。
好勝負に届かない良試合。


DTU Ofrendas Extremas [15/11/5]
DTUエクストリーム王座戦
ビオレント・ジャック(c)対シクロペ
絶対王者ジャックに挑むシクロペ。夏に来日した両者なので知っている人も多いでしょう。
公認凶器はロープ代わりに張られた有刺鉄線(サードロープは残したまま)と蛍光灯。
フリーダムな試合の多いメヒコ流デスマッチだが、来日経験もある両者ともあってじっくりとした攻防。
ロープの有刺鉄線を中心とした攻防の前半。打って変わって後半は蛍光灯がメイン。
日本ばりに蛍光灯がふんだんに使われるメヒコ・マットなので、蛍光灯の量は多い。
ジャックもシクロペも多く被弾していくが、どこか大人しい所がある。
通常技の攻防が多かったのも日本ライク。最後通常技と言う所も日本らしく、
日本のデスマッチを意識した所が多かったが、クレイジーさは日本参戦時に比べると抑えられている。
平均的良試合。