CZW世界ヘビー級王座戦
ジョン・モクスリー(c)対ニック・ゲイジ(CZW Walking on Pins and Needles 2010/3/13)
ゲイジの非デスマッチャ―以外でのベストを挙げるなら2010年のモクスリーとの抗争が印象に残ります。
残忍に攻めるゲイジに極上のリアクション芸で魅せるモクスリー。
ピザ・カッターやフォークで互いを血だるまにした序盤はデスマッチではないとはいえ鮮烈でした。
ゲイジが7:3の割合で攻める配分もバランスよく、通常の技でもなんとか頑張って試合を作っている。
ただ有刺鉄線ボード+テーブルのトラップ設置に手間取った結果、過激度を上げようとして試合が止まってしまい、
この試合ではモクスリーの良さは余り出ず。
有刺鉄線も他の使い方で十分モクスリーの良さを引き出せますし。
良い試合だが、通常形式での限界は感じてしまった。

1回戦-ウエポンズ・オブ・マスデストラクション・デスマッチ
ニック・ケイジ対アブドーラ小林(CZW Tournament of Death 9 10/6/26)
蛍光灯を食べ、剣山を頭に突き刺したまま試合をする小林。
かなり珍しく上半身裸で試合をするゲイジ。両者ともに気合いが格別に入っていて場の空気も最高潮。
まさに日米デスマッチャ―大決戦に相応しい。
凶器が少なく、過激度も低い物ばかりだったことは残念ですが、
初登場の小林が見事に存在を印象付け、ゲイジを破るに相応しい姿を見せました。
好勝負に届かない良試合。

UVU王座戦-ノーロープ・バーブドワイヤー&シンダーブロック
サムタック・ジャック(c)対ニック・ゲイジ(w/デューイ)(CZW Cage of Death XI 09/12/12)
デスマッチ界のカリスマ同士の対決。
この二人がNRBW戦をすれば、何の変哲もないレスリングであっても様になっていくのは、華のある両者だからこそ。
もちろんレスリングベースでじっくりといくはずもなく、早々に有刺鉄線で流血。
椅子や部ブロックも使いながらではあるが、最終的に有刺鉄線の残虐性に回帰するのでNRBW戦の体裁は保っている。
終盤になると、両者さらに大流血。特にゲイジは、出血多量でふらつきながらの戦い。
そこから有刺鉄線はもちろんのことブロックでの攻防、場外の椅子トラップと過激度はより増していく。
ただTJの悪い癖が出て、少し長ったらしく、早くブロックへの攻撃でまとめた方が良かったです。
それでも鮮血飛び散る大流血戦であり、お互いにこの試合に対する気合いがそのまま熱量として反映された熾烈な鬩ぎあいでした。
オープニングからショーをスティールしてみせた残虐な好勝負。