ギミックマッチ特集第3弾。今回は、棺桶に相手をぶち込み、扉を閉めれば勝ちという棺桶戦です。
その中から3試合紹介したいと思います。

WWF世界王座戦-カスケット・マッチ
ショーン・マイケルズ(c)(w/HHH&チャイナ)対ジ・アンダーテイカー(WWF Royal Rumble 1998)
引退間近でボロボロのHBK。ただパンチを受けた時の受け、テイカーのパワーを見せるためのハードバンプなどは、
満身創痍でも流石HBKという凄みを見せる。
棺桶戦は、試合の進め方が制限されるギミック・マッチではあるが、
全編通して面白く棺桶戦としてはトップレベルに位置し、王座戦のクオリティも保っている。
最後は、DXやケインの乱入を加え盛大に。
棺桶を斧で叩きまくり、ガソリンをかけ放火するというWWFならではのエンディング。
好勝負に届かない良試合でした。

準決勝 UVU王座戦-ペンシルベニア・(カスケット)・デスマッチ
サミ・キャラハン(c)対サムタック・ジャック(CZW TOD 8.5 rewind 09/10/25)
リングサイドに設置されている棺桶に入れれば勝利。
前の試合でダニー・ハヴォックからサミが奪取したUVU王座が懸けられています。
激しい打撃があるも、凶器は蛍光灯一束とゴミ箱位でボリュームは少な目。
良く動く二人なのでそれなりに形になってはいて、棺桶も使っているが決勝に向けた箸休め感は否めない。
最後も画になるが、説得力は感じられず。平均レベル。


グレイヴ・コンセクエンシズ・マッチ(カスケット・マッチ)
フェニックス(w/カトリーナ)対ミル・ムエルテス(Lucha Underground 15/3/18)
カトリーナは、元WWEのマキシン。ムエルテスはAAAのエル・メシアスです。
オカルトな服装をした人々が運んできた棺桶に入れたら勝ちのルールです。
棺桶戦というと棺桶に入れる入れないという攻防になりがちですが、今回は抗争決着戦ということもあり、潰し合いがメイン。
重厚な攻めで痛めつけるムエルテス。ハードコアはお手の物ということもありフェニックスのマスクを引き裂き、大流血に追い込む。それだけでなく棺桶が中型と言うこともあり棺桶を凶器として用いる今までにない使い方を見せます。
対するフェニックス。ハイフライングが持ち味でありますが、今回はかつてないほどの大流血に追い込まれますが、フラフラとしたダウン表現を上手く出来ている上にここぞの時のビッグ・ダイブでこの試合に一役買っています。
会場を所狭しと暴れまくる大乱戦にマスク裂きというルチャの要素をしっかり組み入れ、お題の棺桶は、斬新に使う。
最後のカトリーナ絡みが微妙だったものの、最後も説得力がある締め方で、棺桶戦という難題に対し、個人の力量はもちろん団体としての高い演出力で未だかつてなく高いレベルに持って行った傑作です。ムエルテスの重厚感とフェニックスの新境地。本体AAAでもアメプロでも見る事の出来ない棺桶戦です。ルチャ・アンダーグラウンドの団体力を示す好勝負。