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プラクティス・スペース

僕が文章を書く練習の場として活用します。面白くは、ない

農林水産省が27日に、2015年農林業センサスの調査結果を公表しました。

詳しくはこちら(農林水産省のホームページ)


先日の報道で、耕作放棄地が増えていることを懸念し、放棄地の面積に応じて課税を行うとか、そんなニュースがありました。

今回の統計の公表により、実際に耕作放棄地がどれくらい増えているのかが明らかになりました。

(とはいえ、これはまだ概数値での公表ですので、確報はまだこれからというところです)




個人的に重要そうと感じたポイントを3点だけ、グラフと共に紹介しようと思います。


①耕作放棄地の面積と、実際に使われている農地面積の推移

まず第一に気になるのは、ここですね。

先日の報道の様子から、行政の視点でも、メディアの視点でも、耕作放棄地がどれだけ増えているのか、というのは非常に重要なポイントです。

耕作放棄地の増があまりに急速に進んでいるようであれば、より厳しい税政策を取ることになるかもしれませんね。

今回の公表で明らかになった面積の推移は、以下のとおりです。


耕作放棄地の推移

※今回の概数値公表では「農業経営体の耕作面積」のみ公表されており、H17以前には公表していなかった項目のため、H7,H12についてはデータ無し

少しわかりづらいかもしれませんが、耕作面積は着実に減少しているのに反比例するように、耕作放棄地は増えています。

平成17年時点では、耕作放棄地は、耕作面積の1/10程度でしたが、今回の公表値を見ると、耕作面積の1/8超ほどの土地が、耕作放棄されていることがわかります。

最近では大手企業が農業に参入する動きがある関係もあり、そこまで急速に耕作放棄地が増えていくことは考慮しなくともよいと思いますが、それでも深刻な事態なのは明確です。

このグラフだと、耕作放棄が問題なのは勿論ですが、どちらかというと、耕作地の漸減がより深刻に見えますね。

手元から放して管轄の市区町村なり都道府県に返還してしまっている、とかでしょうか。

※完全に手放してしまった場合、耕作放棄地とはなりません。
ここでいう「耕作放棄」とは、土地を所有しているまま放置してしまっており、再度丹念に土地を耕してあげないことには使いものにならない状態の土地と思ってください。



新規就農者が参入しない限り、耕作面積は減り続けていくでしょう。




②農家数の推移

先ほどの耕作放棄地にも繋がる話ですが、そもそも農家の数はどれくらいのペースで減っているの?という話です。

日本人の農業離れが深刻とは言いますが、さて、実際はどうなのでしょうか。

グラフは以下のとおり。

農家数の推移


見て分かるとおり、総農家数はとんでもない勢いで減り続けています。

20年前と比べて130万以上の世帯が、農業をやめたということになります。

たった20年です。

もしこのペースで減り続けたら、本当に食料の自給なんてまったくできなくなります。


そして、土地持ち非農家の数は確実に増えています。


※土地持ち非農家とは?
農林水産省の定義によると、農家以外で、耕地または耕作放棄地を5アール以上持っている世帯のことを言います。
そして「農家」とは、経営耕地面積が10アール以上又は農産物販売金額が15万円以上の世帯を言います。

つまり、耕地5~10アール程度のごく小規模に農業を営む人か、土地はあるけど工作は放棄している世帯のことです。


農家の小規模化と耕作放棄が進んでいることがわかります。

特に、専業農家というのは本当に減っています。普段はサラリーマンとして働いて、自分の家族が食べる分だけ作る、という人は増えていると聞きます。
そして、そういう人は「土地持ち非農家」に含まれてくるのです。

耕作放棄するよりは遥かにいいんですが、土地を全く持たず、作ってもらったお米を消費するだけの人間から考えれば、「農家」が土地持ち非農家化するのは非常に困るのです。

売り手がいなくなってしまうわけですから。

そして売り手がいない以上、買い手も別の主食で代替するようになり、更に需要が減る・・・。

完全に負のスパイラルに陥っている状況といえます。

これだけ農家が減っているにも関わらず、お米の値段はどんどん落ちているのだから、農家を続けるのが馬鹿らしくなるのも当然ですね。

国策に問題あり、と言わざるをえないでしょう。





③農業従事者の平均年齢

はい、最後に注目したいのは、平均年齢です。

正確には、「農業就業人口の平均年齢」です。一応、農業従事者と農業就業者は農水省ではまったく別のものと定義しているので。

※農業従事者 =とりあえず少しでも農業をしている人
 農業就業人口=主として農業に従事している人(外での勤務より農業のほうがウエイトが高い人)


グラフは以下のとおり。

農業就業人口の推移


はい、農家数が減っている一方、平均年齢は着実に上がっています。

毎調査ごとに平均年齢が2歳ずつ上がっていたのが、今回の上がり幅は1歳に満たないという点だけは、安心といったところでしょうか。

ただ、細かい内訳を見ていくと、65歳以上の高齢者の割合は63.46%と、高齢の方ばかりに日本の農業を背負わせている状態なのがよくわかります。

このままだと高齢者がみんな死んだ時、誰が農業を受け継ぐのか、非常に問題です。







ちょっと本気出してブログを書いてみました。

せっかくのホットな話題なのですが、どうも農林業センサスの注目度はそれほどでもないのかな、という印象です。

誰かの参考になれば、これ幸いです。


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