暗号資産(クリプト)には、数千〜数万とも言われる銘柄が存在します。
それにもかかわらず、長期的に結果を出している投資家ほど「BTCとETHだけ」に絞っているケースが増えています。

一見すると、

「もっと色々なアルトコインを持った方がチャンスがあるのでは?」

と思うかもしれません。しかし、構造的に見ると、
「BTC+ETHだけ」という戦略には、明確な合理性と一貫したロジックがあります。

この記事では、

  • なぜ多くの成功者が「BTCとETHだけ」に絞るのか
  • BTCとETHが担っている“役割の違い”
  • アルトコインを増やしすぎることの構造的なリスク
  • BTC+ETH中心のポートフォリオの考え方

を整理しながら、
「なぜ銘柄を増やすより、絞る方が成果につながるのか」を解説していきます。


1. そもそもなぜ「銘柄を絞る」必要があるのか?

まず前提として、なぜ銘柄を増やすほどリスクが高まるのかを簡単に整理します。

1-1. 情報量に対して、人間の処理能力が追いつかない

アルトコインを10銘柄、20銘柄と増やしていくと、

  • それぞれのプロジェクトのニュース
  • 開発の進捗
  • トークノミクスの変更
  • 規制や取引所上場の状況

など、追いかけるべき情報が一気に増えます。

しかし、個人が同時にきちんと把握できるプロジェクト数には限界があります。
結果として、

  • よく分からない銘柄をなんとなく握り続ける
  • 本当に重要なニュースを見落とす
  • 感情だけで売買してしまう

という状態になりやすくなります。

1-2. 「勝ち筋がはっきりしている銘柄」は実は少ない

クリプト市場には無数のアルトコインがありますが、その多くは

  • 実需が曖昧
  • ユーザーが定着していない
  • 資金調達のためだけに作られたようなものもある

という現実があります。

長期的に「時代のインフラとして生き残る」銘柄は、実際にはごく一部です。
その中で、BTCとETHはすでに“インフラ候補”としての地位を確立していると言えます。


2. BTCが担う役割:国家通貨の外側にある「価値保存レイヤー」

ビットコイン(BTC)は、クリプトの中でも明確に「価値保存資産」としてのポジションを持っています。

2-1. 発行上限2100万枚という絶対的な希少性

BTCは、

  • 発行上限が2100万枚に固定
  • 誰の都合でも増やせない
  • マイニングルールが透明で、変更が極めて困難

という特徴を持ちます。

これは、インフレで増え続ける法定通貨(円やドル)とは真逆の設計です。
そのため、

「通貨の価値が下がるリスク」から自分の資産を守るための“外側レイヤー”
として機能します。

2-2. 「国境を持たないデジタルゴールド」としての存在

BTCは、どの国の通貨にも属していません。
世界中のどこに住んでいても、同じビットコインネットワークにアクセスし、同じルールのもとで価値を共有できます。

これは、

「金(GOLD)のような価値保存+国境のないデジタル性」

を兼ね備えた存在であり、
「国家通貨とは別軸の価値保存インフラ」として位置付けることができます。


3. ETHが担う役割:アプリケーション経済を支える「ネットワーク資本」

イーサリアム(ETH)はBTCとは役割が異なります。
ETHの本質は、

「分散型アプリケーション(dApps)を動かすインフラ」

としての役割です。

3-1. Web3・DeFi・NFTなどの“土台”になっている

イーサリアム上には、

  • 分散型金融(DeFi)
  • NFTプラットフォーム
  • DAO(分散型自律組織)
  • 各種Web3アプリケーション

など、新しいインターネット経済のサービスが集積しています。

これらは、

  • スマートコントラクト(自動実行される契約)
  • 分散型のデータベース

といった機能を通じて動いており、その基盤となるのがETHです。

3-2. ETHを持つ = ネットワークの成長そのものに「資本」として乗る

ETHは単なる投機対象ではなく、

「イーサリアムという経済圏そのものの成長に連動する資産」

と捉えることができます。

つまりETHは、

  • BTC:価値保存・通貨防衛
  • ETH:ネットワーク経済の成長を取りにいく資産

という役割の違いを持っているのです。


4. BTC+ETHだけに絞るメリット

では、なぜ「BTCとETHだけ」という戦略が合理的なのでしょうか。

4-1. クリプト市場の“中核2資産”に集中できる

BTCとETHは、
暗号資産全体の時価総額の大部分を占めるコア銘柄です。

この2つだけで、

  • 「価値保存レイヤー」(BTC)
  • 「アプリケーションレイヤー」(ETH)

をほぼカバーできます。

つまり、

「クリプトというテクノロジーと、ネットワーク経済の成長の“本体”に乗る」
という意味で、
BTC+ETHだけでも十分に構造的なポジションを取ることができるのです。

4-2. アルトの「生存競争」に巻き込まれない

アルトコインの多くは、

  • 競合プロジェクトの登場
  • 開発の停滞
  • 資金枯渇
  • 規制リスク

などによって、途中で消えてしまうリスクがあります。

一方でBTCとETHは、

  • すでに世界中で認知されている
  • 巨大なコミュニティと開発者がいる
  • 機関投資家も参加し始めている

といった点から、
「生存確率が群を抜いて高い」と言えます。

4-3. 長期で持ちやすく、メンタルも安定する

アルトコインは値動きが激しく、
短期で何十%も上下することが珍しくありません。

そのたびに感情を揺さぶられ、
「もう無理だ」と狼狽売りしたり、
逆に「まだいける」と高値掴みしたりと、
メンタルが削られ続ける投資になりがちです。

BTCとETHに絞ることで、

  • チャートの乱高下に振り回されにくくなる
  • 短期ではなく「数年単位」で考えやすくなる
  • 日々の価格ではなく「構造の変化」に意識を向けられる

という意味で、
投資家としてのメンタルが安定しやすくなります。


5. 「アルトを一切持つな」という話ではない

ここまで読むと、

「じゃあアルトコインは一切持たない方がいいのか?」

と思うかもしれません。

そうではなく、重要なのは、

「BTCとETHを“土台”にしたうえで、アルトは“スパイス”として扱う」

という発想です。

5-1. まず土台としてBTCとETHを固める

例えば、クリプト全体に充てる資産の中で、

  • 80〜90%:BTC+ETH
  • 10〜20%:自分が本当に理解しているアルト

といった形にすることで、

「クリプトというテクノロジーの本流+アルトの成長ポテンシャル」
の両方を取りにいくことができます。

5-2. いきなりアルトから入るのが最も危険

逆に、

  • BTCやETHをほとんど持たずに
  • よく分からないアルトだけでポートフォリオを組む

というのは、
もっともリスクの高い入り方です。

「まずBTC・ETH、そのあとにアルト」という順番を意識するだけでも、
長期的なダメージは大きく違ってきます。


6. まとめ:なぜ「BTCとETHだけ」の投資家が増えているのか

最後に、この記事のポイントを整理します。

  • 銘柄を増やしすぎると、情報量と管理が破綻しやすい。
  • BTCは「国家通貨の外側にある価値保存レイヤー」として機能する。
  • ETHは「Web3・DeFi・NFTなどのアプリケーション経済のインフラ」。
  • BTC+ETHだけで、「価値保存」と「ネットワーク成長」の両輪を押さえられる。
  • アルトは生存競争が激しく、長期で残るプロジェクトはごく一部。
  • 成功している投資家ほど「土台はBTCとETH」に集中している。
  • アルトは“主食”ではなく、“スパイス”として扱う方が合理的。

「銘柄を増やすこと=分散」ではありません。
本当の意味での分散は、

  • 国家通貨(円・ドルなど)
  • 価値保存資産(BTC)
  • ネットワーク資本(ETH)

といった“構造レベルの違うレイヤー”に資産を配置していくことです。

その視点に立つと、
「BTCとETHだけでいい」という結論にたどり着く投資家が増えている理由が、
自然と理解できるはずです。

クリプトワークスとしても、
今後も「銘柄の数」ではなく、
「どの構造に資産を置くか」という視点から、
クリプトの本質と活用法を伝えていきます。