4月某日、パソコン横の卓上カレンダーを更新。
この時期は何かとバタバタで…
3月のまま置いてきぼりにされたカレンダーをみて、はじめて月が変わったことに気づいたのだった。
 
光陰矢の如し……いやいや、今の時代は〈矢〉なんてもんじゃない。
まるで『サイボーグ009』に出てくる〈加速装置〉のごとく。
 
 
「さ、新しい月ですよ、カレンダーさん」
 
 
とりいそぎ〈あの日〉にだけは〇をした。
〈桜のシール〉と赤ペンで「祝」の文字。
 
誰に見せるわけでもないけれど、これをやらないと4月が始まらない気がして。
高校生以来、30年以上続いた、大切な〈儀式〉だからね。
 
 
〇「4月になれば」、思い出の〈下敷き〉
 
ジャッキー (チェン) が歌った「4月になれば」。
タイトル通り、4月になると必ず思い出す曲。
同時に、過去の〈おバカ〉な思い出もよみがえる。
 
明けても暮れても〈ジャッキー様〉だった、高校1年の私。
あの頃は少しでもジャッキーを感じたくて、そこかしこに彼を匂わす技巧をこらしていた。
 
特にこだわったのは〈下敷き〉。
 
・ジャッキーの切り抜き写真
・「英雄故事」の歌詞カード(手書き・フリガナ付き)
(なぜか)どこかのオマケでもらった〈キョンシー・お札〉
・カレンダー(手書き)
 
 
A4・プラ製クリアカードケースに、趣味と実益を兼ねた品々を詰め込んだ。
なかでも〈カレンダー作り〉には労力を注いだ。
4月のカレンダーは、とびきり豪華。
 
ジャッキーの誕生日〈4月7日〉の枠には、桜の花びらを四方に貼り、〈祝〉とだけ記す。
〈ジャッキー誕生日〉と書かないのは「私だけ分かればいい」という変なこだわり。
恐らく「独り占めしたい」という乙女心ゆえだったかもしれない。
 
お手製カレンダーは、毎年冬休みに作る。
出来上がったカレンダーは、2ヵ月分を貼り合わせて〈カスタム・下敷き〉に仕込んだ。
 
 
〇「MOVIE STAR」と〈世界三大聖人〉が横並び!
 
事件は学期末に起こった。
なんと、手塩にかけたあの下敷きを、先生に提出してしまった!
 
なぜそんなことが起きたか。
課題ノートを提出する際、下敷きごと出してしまったのだ。
提出先は〈宗教の先生〉、つまり、仏教の授業を担当する先生だった。
 
補足。
私の高校は、都内にある中高一貫・仏教系宗門校なのだ。
カリキュラムには「宗教のことを学ぶ授業」というものがあり、仏教の教えやお釈迦様について学ぶ。
※あくまでも教養として。
 決して「僧侶育成学校」ではないので、誤解なきよう(笑)
 
閑話休題。
 
〈下敷き〉を見られたくらいで、多分、なんの問題もないとは思う
ただ、なんか恥ずかしい(笑)
 
オタク度爆発の〈カスタム・下敷き〉、
さらに映画宣伝用の偽物とはいえ〈キョンシーのお札〉も入ってるし!!
下敷きに〈お札〉とか…… 変態だよね、やっぱり。
 
四の五の考えても仕方がないので、とりあえず職員室へ。
まずは、本当にノートに挟まっているかだけでも確認せねば……と思ったら、〈下敷き〉は、既に先生の目の前!
 
 
「これ、取りに来たんでしょ。
どうぞ」
 
「…ありがとうございます!」
 
 
意外とアッサリしている。
心配して損した。
それじゃ、帰るか…
 
 
「あのね……たまたま目に入ったんだけどね。」
 
 
きた!
やっぱり〈キョンシーのお札〉が引っかかったか??
 
と思ったら、想定外の答えが。
 
 
「カレンダーの〈花まつり〉、
日付が間違ってますよ。
前夜祭ですね!
ワハハ!」
 
 
は、花まつり?
前夜祭??
 
先生、完全に勘違いしているじゃん……
 
実は、お釈迦様の誕生日は〈4月8日〉
そのお誕生日行事を〈花まつり〉という。
 
先生はカレンダーのマーク(桜・祝)を見て「花まつり」をチェックしてるのだと思ったらしい。
 
 
それ、「花まつり・イブ」じゃなくて
ジャッキー・チェンの誕生日です!!
 
 
嬉々としている先生を目の前にして、そんなことは言えなかった。
適当に話を合わせて職員室を出たが、罪悪感でモヤモヤ。
 
ごめんなさい、お釈迦様~
そして、先生、勘違いさせてごめんなさい……
 
〈花まつり〉とは、お釈迦様の生誕を祝う仏教行事の事。(正式名称「灌仏会(かんぶつえ)」
キリスト教における〈クリスマス〉みたいなもんだ。
 
〈花まつり〉と呼ばれる理由は、お釈迦様が生誕された場所にちなんでいる。
※ネパールのルンビニにある〈花園〉
 
そして「前夜祭」だが〈花まつり・イブ〉なんてもんは存在しない。
先生の冗談である。
 
まあ……ジャッキーの誕生日祝いとお釈迦様の生誕前夜祭、個人的にはやってもいいと思うけど。
なんか、神々しいわ(笑)
 
それに、みんなが楽しめるお祭りごとなら、ジャッキーもきっと、喜んでくれるでしょうから!!
 
 
「もう一度聞かせて」、どんなに時が流れても…
 
事件のあと、下敷きにカレンダーを仕込むのはやめてしまった。
ただ、カレンダー作りは高校卒業まで続けた。
 
大学生以降は、既製品のカレンダーではあったが〈桜のシール〉と〈祝〉の文字書きは続けた。
気がついたら30年以上。
 
今回のように、忙しさにかまけて忘れることもあったけど、4月のカレンダーを見た瞬間「あ!!」と思い出すのだ。
 
そうそう…… 
先生の指摘後は、お釈迦様の誕生日にも〈祝〉を書いている。
 
私の〈ジャッキー誕生日〉のお祝いは、カレンダーの印付けくらい。
特別なことをすることはない。
 
それじゃ、どうしてわざわざ誕生日に印をつけるのか?
それは、この〈儀式〉をする事で、ジャッキーに夢中になった昔の自分や、様々な思い出がよみがえってくるから。
 
いつもは忘れている、遠い日の思い出。
それが、ジャッキーの誕生日を節目に、鮮やかによみがえる。
 
つまり、ジャッキーの誕生日は、彼のお祝いでもあり、私にとっての大切な日でもあるのだ。
 
 
I can't forget you どんなに時が流れても 消え去りはしない
引用:「もう一度聞かせて」
作詞/作曲:REICO
編曲:椎名和夫
歌:ジャッキー・チェン
 
 
そう、どんなに時が流れても。
〈桜のシール〉と〈祝〉の文字書きは、アナログでずっと続けていこう。
時代錯誤が1つくらいあってもいいだろうから(笑)
 
 
Chai
 
 
 
【MEMO】
 
4月になれば
作詞/作曲:REICO
編曲:椎名和夫
 
もう一度聞かせて
作詞/作曲:REICO
編曲:椎名和夫
 
MOVIE STAR
作詞/作曲:Paul de Senneville & Olivier Toussaint
編曲:椎名和夫
 
※ジャッキー・チェン 1stアルバム『LOVE ME』収録
1984年発売/Elektra/ワーナーパイオニア/(フォーマット)LP/CA/CD
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
公開後記
 
本日4月7日は、記事を書いてくれたChaiさんはもちろん、私も大好きなジャッキーの69歳の誕生日です!
 
実は、先月からChaiさんとは、彼女が立ち上げの準備をしているHP「深堀Chai・ジャッキー音楽(映画)研究室」に掲載することになるであろう、とあるネタの情報交換を頻繁にしておりました。

そして、今月になってから、「もうすぐジャッキーの誕生日だね」等と話をしていた時に、たまたま彼女が、今回の記事の話をしてくれました。

内容的に、「私のブログ (ココです……閉鎖してます) に掲載したかったなぁ」と思った私は、「これ、記事にしよう!」と、ブログを閉鎖しているのにも関わらず、その場で彼女に提案。

承諾してくれた彼女は、改めて記事用に書きおろしてくれ、こうして掲載することが出来ました。

Chaiさん、有り難う!
 
さて、私のブログは、もともとはジャッキーのファンブログでした。
しかしながら、ジャッキーの最新情報や個人のことにはあまり触れず、自分のこと、ジャッキーフィーバーにわいた80年代の自分のことを中心に書いて来ました。
それは、私の記事を読んでくださる方が、私と同じ年代の方が多いだろうと思ったからです。

私の記事を読んでいただき、「自分にもこういうことがあったなぁ」と、当時を懐かしんでもらい、あわよくば、物置に仕舞い込んでしまっている80年代のカルチャー (例えば レコード等) を今一度、手に持っていただきたかったからです。
同時に、コメント欄を通じて、当時の色んな情報、もちろん最近の情報をも共有し合えたら……そう、これがテーマでした。
 
結果、コメント欄を通じて、知識や情報をひけらかすのではなく、それらを楽しく共有し合うファン活動が出来たのではないか、と、今も思っております!
もちろん、こういう活動が出来たのは、集ってくれた読者の方々のお陰でした。
本当に、有り難うございます。
また、そうした出会いを作ってくれたジャッキーに感謝したいと思います。

ジャッキー、有り難う!
そして、
 
誕生日 おめでとうございます!!!
私は生涯 貴方を応援します!
 
 
Fanks!!