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一昨日と今日は、心霊系ライブ & イベントのレポートを紹介します!
一昨日も言ったけど、これは、私とてんちんが、ずっと前にやっていた心霊系のHPで紹介していたもの、です!
さ、今宵は、漫画家・つのだじろう先生 (レポート内は 「じろう」としています ) のイベント!
「つのだじろう恐怖カーニバル」のレポートを紹介したいと思います。
そうか、1991年……私、21歳 (笑)!
* * * * * * * * * * * * * * *
2001 (平成3) 年 初夏。
当時、私は少女ホラー雑誌「サスペリア」(秋田書店)を購読していた。
そのカラーページ(だったと思う)に、その年の夏より、OAV「恐怖新聞」と「うしろの百太郎」が、7月~11月までに、2タイトルずつ、ビデオとLDの形式で発売されるという広告があった。
この「恐怖新聞」と「うしろの百太郎」については、今更改めてか紹介する必要などないと思うが、簡単に言えば、じろうの代表作品、心霊漫画の金字塔である。
そして、更に驚かされたのは、そのOAVの試写会が行われるという!
そして、更に、更に驚かされたのは、試写会には原作者であるじろうの講演会もあるというのだ!
名付けて「つのだじろう恐怖カーニバル」。
もう少し詳しい内容を書くと……。
7月21日発売のビデオ「恐怖新聞 真夜中に奇怪な新聞がきた」と、8月21日発売のビデオ「うしろの百太郎 こっくり殺人事件」の上映。
じろうによる「恐怖心霊講演会」。
また、このイベント入場者には全員に「恐怖新聞」・「うしろの百太郎」それぞれのロゴ入り特製お守りが1つずつ、計2つが配られる……というものだった。
行われるのは、東京と大阪。
東京は、7/27(土)、「日本教育会館一ツ橋ホール」で、15:00開場、 15:30開演。
大阪は、7/28(日)、「フェスティバル・リサイタルホール」で、15:00開場、 15:30開演であった。
講演をするじろうには、少々大変なスケジュールではなかったのだろうか?
とりあえず、募集要項にしたがって、私は直ぐに往復葉書を購入した。
そしてその日の内に、3枚をポストに投函した。
で、後日。
往復葉書の半分が、招待券となって送られてきた。
しかも3枚……。
全部、抽選に当たったのか?
先着順?
どっちにしろ、6人分の席をゲットだ。
直ちに、私は数人の友人に声をかけた。
ところが、だ。
こんな時に限って、誰も予定が空いていない……。
しかも、絶対に行くだろうと思っていたてんちんまでが、
「あ~アカンわぁ。
その日はもう予定があるんや!」
と言う始末。
悲しいかな……私は1人で行く事となった。
平成3年7月28日、日曜日。
座席が指定席でない事もあり、私は開場時間の30分前に「フェスティバル・リサイタルホール」に到着した。
と、もう既に長蛇とまではいかなかったが、そこそこの列が出来ていた。
私は、拡声器を持ったスタッフの指示に従い、列の最後尾に並んだ。
見ると、スタッフの着ているTシャツの背中部分には、「恐怖新聞」・「うしろの百太郎」のロゴが、青い文字で印刷されていた。
若気のいたりか、無性に欲しくなった。
スタッフがうらやましくてならなかった。
でも、仮に入手出来たとしても、着る事はなかったかもしれないが……(笑)。
そんな事を思っている内に、私の後ろからも列が続き、いよいよ開場となった。
そして、招待券と交換に特典のお守りを2つ貰った。
お守りは、一般的な大きさで青色であった。
後ろにはそれぞれ「恐怖新聞」・「うしろの百太郎」のロゴが入っている。
ファンにはたまらないグッズ(?)だ!
それを胸に、私は座席に向かった。
思っていた以上、好き勝手に座席を取る事の出来る状況であったのはラッキーだった。
とりあえず、ビデオの上映もあるので一番前の席は遠慮した。
しかしこの際だ。
じろうの姿も目に焼き付けたい。
しかし、近すぎるとなにやら笑ってしまうかもしれない。
よって、前から10番目、その真ん中辺りを選んだ。
ちなみに、私の隣は70歳近い男性だった。
他の客は、大体10代から30代だったので、その老人は少し浮いている存在でもあった。
そして、ほとんどの者が座席に着いた。
満席とはいかなかったが、そこそこ埋まっている。
と、舞台に司会である女性が登場した。
司会の女性は、挨拶を済ませ、この日のスケジュールを説明した。
まずは、「恐怖新聞 真夜中に奇怪な新聞が来た」、「うしろの百太郎 こっくり殺人事件」の連続試写。
その後、休憩を挟みじろう先生の「恐怖心霊講演会」だ、そうだ。
気分が知らず知らずに盛り上がってきた!
そして、会場が暗くなった。
さぁ、「つのだじろう恐怖カーニバル」の開演だっ!
上映が始まった。
まずは「恐怖新聞 真夜中に奇怪な新聞が来た」である!
「おおっ!」
私は感激の声を上げた。
あの、ある意味伝説である悲劇の主人公・「鬼形 礼」が動いている!喋っている!のだ。
この現実は、かなりショッキングであった。
じろう原作のアニメといえば、「花のピュンピュン丸」や「空手バカ一代」などが有名であるが、やはりこの作品がアニメとしてスクリーンに展開されるのは、スリリングであった。
同じ恐怖モノで、「学園七不思議」が「ハイスクールミステリー 学園七不思議」としてアニメ化されていたが、やはりそれ以上のインパクトがあったのは、ひとえに「鬼形 礼」、その人の存在感ではなかろうか!
しかも声優が凄い!
あの「巨人の星」で、主役「星 飛雄馬」の声をあてた「古谷徹」氏だったのだ。
しかも、違和感がない!
他はどう思ったかは知らないが、私的にはナイスなキャスティングだっ!!
内容は……まぁ本編を是非見て欲しいのだが……もう中古屋でもまわらないと、売っていないかもしれないし、それも難しいかもしれないので、簡単に説明しよう。
原作で言えば、「序章・真夜中に奇怪な新聞がきた」と「除霊」をミックスした内容であった。
詳しい内容は、原作はまだまだ書店に並んでいるので、それぞれで確認してもらいたい!
ただ、「鬼形」が「中神記者」に連れられ、霊能者に相談に行くと、自分よりも明らかに力のある悪霊に立ち向かうのは自殺行為、ってな感じで、その除霊を断られるシーンの際、私の後ろにいたとあるカップルの会話を紹介しておこう。
男 「うわぁ~(断るなんて) 最悪やなぁ」
女 「冷たいなぁ」
男 「救いないなぁ」
女 「鬼形君がかわいそう……」
……いやいや。
そういう気持ちも理解出来るが、霊能者といえども人間なんだよ。
「恐怖新聞 真夜中に奇怪な新聞が来た」の上映が終了した。
その後、司会者の解説があったのかどうかは、全く忘れたが、「恐怖新聞」の出来の良さに感動すらしていた私は、次の「うしろの百太郎 こっくり殺人事件」に大きな期待を寄せた。
実は、私のは「恐怖新聞」よりも「うしろの百太郎」の方が好きだからである。
「恐怖新聞」と「うしろの百太郎」は、同じ心霊漫画だが、その内容は陰と陽である。
「恐怖新聞」はとにかく心霊・UFO・神秘……などなど「恐怖」に絡むモノなら何でもござれで、とにかく、主人公「鬼形 礼」を精神的にも、肉体的にもどんどんどんどん追い込んでいく救いのない内容だ。
それに比べ、「うしろの百太郎」は、確かに「恐怖」に絡むモノなら何でもござれであり、それに、主人公「一太郎」が巻き込まれるのだが、ここにはとてつもなく強い味方、主護霊「百太郎」が存在し、必ずといって良いほど「一太郎」を救ってくれる、ちょっとしたヒーローモノなのだ!
ま、救ってくれないエピソードもあったが……。
さて、期待のかかる「うしろの百太郎」であったが……正直、全ての声優に違和感をおぼえた。
特に「一太郎」は許せなかった。
声は、「松本保典」氏なのだが……なんかカッコよすぎるのだ。
「一太郎」の性格は、調子乗りで、どちらかといえば自分勝手、父が心霊研究家と言うこともあり自分もその知識に長けていると勘違い、また「百太郎」と愛犬であり霊能犬「ゼロ」のお陰なのに、自分で数々の心霊事件を解決した、と勘違いしているどちらかといえば、どうしようもない男なのだ。
ま、だからこそ、「百太郎」に導かれ、霊的に成長していく姿が漫画では描かれているのだが……。
ま、そんなこともあり、もっと頼りない感じの声を想像していたワケだ。
で、気になる内容だが……原作でいうところの「こっくり殺人」であり、それを忠実に再現している。
ただ、このエピソードをビデオの1作目にした事により、「百太郎」と「一太郎」の初顔合わせシーンが加えられ、「霊能犬・ゼロ」も、既に「後家」のペットとして登場している。
それに、「一太郎」の父「健太郎」もいきなり「ミステリーサークルの調査に行って来る」なんて原作には無い、その当時を匂わせる台詞を言ってる。
しかし、原作同様、彼の得意とするところのエクトプラズムによる交霊を行うファンサービスは忘れてはいなかった!
さて、少し前後するが、「百太郎」登場シーンには苦笑した。
正義の味方のそれに勝るとも劣らない登場であったからだ。
その演出には、正直ガッカリした。
当てた声も、なにやら背中が痒くなる……ちなみに「中原茂」氏が担当。
とまぁ、「うしろの百太郎」ファンなら、誰もがなんだかの違和感を感じたのではないだろうか……そんな作品に感じてしまい、私はとても悲しく落胆した。
よって、先ほども言ったが原作では「恐怖新聞」と「うしろの百太郎」を比べると「うしろの百太郎」の方が好きだが、このアニメ作品に関していえば、絶対的に「恐怖新聞」である。
ちなみに、あとから発売された「中神兄妹」の大活躍が展開される「恐怖新聞 因縁霊は七代たたる」と、霊界を見事にアニメ化した「うしろの百太郎 幽体離脱」を比べても「恐怖新聞」の方が面白いだろう。
まぁ、「うしろの百太郎 こっくり殺人事件」と「うしろの百太郎 幽体離脱」では、後者が良かったのではないだろうか……ドングリの背比べという意見も聞こえてきそうだが。
とにかく、私のテンションが下がったのはまぎれもない事実であった。
かくして、上記2作品の上映が終了した。
ここで確か休憩をとったと思うのだが、正直なところまったく記憶がない。
とにかく、お次はいよいよ「恐怖心霊講演会」
原作者・じろうのお出ましである!
舞台の上に、机と椅子が用意された。
無論、じろう先生の為のものだ。
さぁ、司会の女性に紹介され、じろうが登場した。
「うおっ!」
私はおもわず声を上げた。
さ、作務衣姿だ!
「くっくくく……」
コレほど、作務衣の似合う男もいないだろう。
私は笑うのを堪えた。
一番前の座席なら、きっと堪え切れなかったと思う。
少々後ろの座席にしたのは正解だったようだ。
さて、第一声が何だったのかはもう忘れたが、挨拶だったであろう。
その声に、いつかテレビで見た時の声と同じだったので(って、当たり前だが)、私は下を向き小刻みに肩を振るわせた。
感動で泣いたのではない!
ただ素直に、そしてなんだか妙に可笑しかったのだ!
てんちんがいたら……我々2人は声を出して笑っていたかも知れない。
てんちんが来なかったのは、これまた正解だったのではないだろうか?
さて、いよいよ、「恐怖心霊講演会」の始まりだ。
じろうの手に数枚のパネルが伺える。
間違いない!
アレは心霊写真だ!
……案の定だった。
そして、その数枚のパネルを一枚、一枚、観客に向け、解説していくじろう。
勿論これらは、じろう所有の本物 (?) の心霊写真だ!
初めて見る者には、きっと鳥肌モノだろう!
しかし、だ。
残念ながら、私の様に「じろうフリーク」と自負する輩には定番の写真ばかりだったと思われる。
その解説も、これまた残念ながら、じろうの漫画でも解説している通りで、目新しさが何もない……。
その写真をここで紹介する事は、著作権の関係で出来ないが、「芸者」の写真、「遺影」の写真がメインだったといえば、私程の「じろうフリーク」でなくても、じろうの漫画を読んだ事のある人なら「あ~アレか」とわかってもらえると思う。
更にテンションの下がる私であった。
さ、じろうの出番もいよいよおしまい!
「恐怖心霊講演会」の最後は、質問コーナーであった。
観客が挙手したのを、じろうが選び、その者の質問に答える。
そんな感じだった。
だが、正直なところ、私でも答えれるような質問だったので少々退屈した。
その証拠に、まったくといっていい程、質問者の質問内容を記憶していない。
ただ、最後の質問者であった30歳ぐらいの男性が「気功」について質問した時はスリリングだった。
その人は、気功を実践しているようであった。
それにもかなり驚いたが、じろうの知っている流派と、彼が実践している流派が違っていたせいか、じろうはその質問にはちぐはぐな返答しか出来なかった。
私も「気功」はほとんど無知に等しいので、この件に関してはなんとも言えなかった。
そして、じろうのちぐはぐを察したのか、司会の女性が「時間がまいりましたので、質問コーナーを終了します」と言い放った。
なんだがすっごく悲しいくらいに中途半端だった。
しかもそのままフェードアウトでもするかの様に、「恐怖心霊講演会」もあえなく終了……。
テンションが下がる、とかそんなレベルを超えてしまう程、私が落ち込んだのは言うまでもない。
ま、今思えば、漫画家と呼ばれる人種を見たのは、この時が初めてであり、今のところ最後となっている。
なんか悲しい私であった。
そして、「つのだじろう恐怖カーニバル」が終わった。
私は物悲しさを背負って、座席を立った。
ロビーでは、(記憶が確かならだが)「恐怖倍増計画」と銘打って、「恐怖新聞」と「うしろの百太郎」のビデオ・LDの予約の受付が行われていた。
ちなみに、発売日は……。
○ 7月21日
ビデオ「恐怖新聞 真夜中に奇怪な新聞がきた」
○ 8月21日
LD「恐怖新聞 真夜中に奇怪な新聞がきた」
ビデオ「うしろの百太郎 こっくり殺人事件」
○ 9月21日
ビデオ「恐怖新聞 因縁霊は七代たたる」
LD「うしろの百太郎 こっくり殺人事件」
○ 10月21日
LD「恐怖新聞 因縁霊は七代たたる」
ビデオ「うしろの百太郎 幽体離脱」
○ 11月21日
LD「うしろの百太郎 幽体離脱」
以上であり、予約特典にはテレフォンカードとあった。
まったくもってテンションが下がっていた私だ……予約特典が「ジャッキーチェンのサイン色紙」であっても予約など出来る状態ではなかった。
「レンタルで借りるか……」
そんな気持ちだったし、実際そうした。
そこのレンタル屋もとうの昔に潰れたので、もう借りて鑑賞する術は無いが……。
そういえば、この間、近所の大手古本屋で、「恐怖新聞」の「真夜中に奇怪な新聞が来た」と「因縁霊は七代たたる」の2タイトルが、2本セット・1800円で売られていた……定価は1本16800円もするのに……。
ふぅ~今思い出しても、悲しくなる夏の日であった。
最後に、音楽は「恐怖新聞」が「つのだたかし」氏、「うしろの百太郎」が「つのだ☆ひろ」氏……じろうの実弟がそれぞれを担当していたのを報告しておく。
で、な、な、なんと!
上記分を書き上げてからなにげに調べると、これらの作品がDVD化 (2004/08/25) しているという情報をつかんだので報告しておく。
興味のある方は……どうか自力で調べて下さいな。
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つのだじろう先生……先生の心霊系の漫画は全部持ってる、ってくらいの大ファン。
もう引退して、描いてらっしゃらないんだよね。。。
今でも、ブログで「恐怖新聞」の名前を出すのは、若い頃にかなりの影響を受けたからなんだろうなぁ。
実は、パロディー映画を撮影したぐらいです(笑)!
そういえば、漫画はずっと実家に置いたままだなぁ。
今度、久し振りに読んでみようかと思います!
ということで、2回に分けて心霊系のライブ&イベントのレポートを紹介しました!
実は、年末年始休暇にハードディスクを整理してたら出てきたんですよね。。。
この季節にする企画じゃなかったんだけど、公開に踏み切りました(笑)!
どうも、お付き合い有り難うございました!
Fanks!!