―今日は久しぶりに外に出た。いきなり疲れた。

―感情的になられて、怒鳴られ、別れ告げられ、その場を去られた。私は違う方向に走った。ビルの駐車場でずっと座っていた。するとメールがきて『やだ。別れたくないよ。大好きだよ。ごめん』―私はただ振り回されるロボットか。そして話し合うたび、これを繰り返し、今日は四回もあった。そのたび私は傷つけられた。

―女に向かって、好きな人に向かって感情的になって、とうとう手まで出してきた。腕を力付くでつかんだり、胸倉をつかまれた。そのたび怒鳴られた。その一部始終が頭を離れない。理性も何もない人間を前に私はただボロボロになっていった。

『ここでこんなことしてたら本気でマッポ呼ばれっから。俺めんどくさくなんのごめんだから。いい加減にしてくんない。俺捕まっていいの』

―別れるから。もういいわ。もう嫌だ。

『は、じゃあ俺ヤキめちゃめちゃ入れてやっから。ショウリってヤキ入れてやっから』―たかみつを思い出した。あいつと同じことしてる。…同類か。もうそんなふうに言わないと約束したくせにまたも破る。傷つける。

雨の中びしょ濡れで、もうどうでもよかった。折りたたみ傘なんてささなくてよかった。だって私は死のうと思ったから。道路に飛び出そうと必死だった。死にたくて、ここからいなくなりたくて消えたくて必死だった。私は手まであげられて大切になんてされてない、されない。愛されてなんてない、そこに愛はない。悲しかった。ただ悲しかった。死ぬことしか考えれなくなって、頭の中ではさっきの映像が流れると同時に元カレを思い出させた。…つらく悲しい過去だった。忘れたいと願ってた。二度と思い出したくなかった。つらいだけなのはわかってるから。

―胸が苦しい。息苦しい。胸の外傷はやたら目立つ。真っ赤に腫れ上がり、血まじりに痛んでる。ばかだよね。ほんとくだらないよね…。

―触られたくない。近づいてほしくない。理性もないならヤンキー気取んなや。どんなことがあろうと、女に手をあげるなんて最低。理性ないのかよ、情けない。

―単純に信頼なんてない。もう無理だわ。