みるきさん | ことのは―cry out for―

みるきさん

みるきさん、13日の朝に、父が新聞をとりに開いた扉の隙を脱走しました。
毎日探していましたが見つからず…
先ほど、2軒隣の方から 家の前の用水路に白い猫が流れ着いているがお宅の猫では?と言われ、行ってみると…
みるきさんでした。

たぶん、山に向かっていって途中で息絶えたのか…この雨で流れ着いてきてくれたのか。
見つかったのは、我が家からほんの数メートル先でした。

2年前の年末に、先生から「生きても今年いっぱい」と言われてから、2回のお正月を迎え、何度も危なくなりながらも、頑張っていた みるきさん。
脱走した日の前日は、驚くほどの食欲をみせたみるきさん。
覚悟の脱走だったのかな…

母と用水路から引きあげ、泥水で汚れた体を湯灌しました。
きれいな顔、そして体でした。苦しまない最期だったのかな…でも、寒かったよね?
すぐに見つけてあげられなくてごめんね…

虹の橋で、ケンカ仲間のふくるさん、そして息子たろうさん、娘はなちゃんに会えたかな?
そこはもう、痛みも苦しみも寒さもない場所だから、みんながいるから、寂しくないよね?

17年前、姉が職場から連れ帰ってきた、お客さんの車のボンネットの隙間に入り込み大冒険してきたみるきさん。
避妊手術直前に、身籠ってたろうさんとはなちゃんを産んだみるきさん。

我が家に来てくれてありがとう。我が家で一緒に過ごしてくれて、ありがとう。最期を看取れなくてごめんね…

物心ついた頃から、猫がいる生活が当たり前だったから、いまは胸にぽっかり穴があいたよう。
これから、猫のいない毎日…きっとあちこちに面影を見つけてはせつなくなるんだろうな。
だけど、一緒にいた日々の幸せな気持ちは ずっと忘れないよ。

ありがとう。