消しちゃったけど、
何人かには見られちゃったみたいなので、改めて告白します。
えー、僕の友人とその彼女から、女の子を紹介されました。
それはとてもとても可愛い女の子でした。
文句の付け所も浮かばないほど、容姿も性格も完璧だと思いました。
そんな光のような女の子を見た時、
20年来の日陰男は何を思ったか。
『…あっ、これは無理』
レベルたけぇー!
こんな可愛い娘と俺が釣り合うわけねぇー!
もっと他に良い男がいるだろうがー!
と、そんな負け犬根性を発揮して、
結局は、無難な返事しかしないは、突っ込んだ話もしないわ、
別れ際にはアドレスすら聞かないわで、その日でバイバイとしました。
きっと彼女には俺より良い男が相応しいはず…、なんて考えて。
うん、分かってる。分かってるんだよ。
どうせ俺は逃げただけなんだよ。
『俺には釣り合わない』なんて言葉は、彼女のためを思ってのことではなく、
自分が逃げるための口実でしかないんだよ。
彼女だって、この日のために、身なりを整え、化粧をして、まだ見ぬ男に希望を抱いてきてくれたというのに、
そんな彼女の想いすらも無碍に扱って、ただひたすらに逃げただけの糞野朗なんだよ。
今になって後悔しか生まれない。
心臓は痛ぇし、胃は飯を受け付けねぇし、脳は自分を責め続けるし、
目からは汗が流れるし、布団に入れば体は震えるし。
こんな俺を馬鹿にしてもいいし、哀れんでもいいし、笑い飛ばしてくれてもいい。
20年間の喪男は、誰よりも諦めだけは速いんだから、
どうせ明日には忘れてるさ。