前回の続き…のようなもの。
※今回はほぼ文字ばっかりです…(^^;
前回の記事 "Light Mellow Deluxe/Ann Lewis" は、DJを乗せてラジオ・ステーションのような構成の作品を採り上げたが、 その最後で「これらの音源をカーステレオ用に編集したのだが、USBメモリを音源とする場合にはいろいろと面倒なことがあって…」と書いた。
今回はその「いろいろ面倒なこと」について。
カーステレオ…僕のクルマには「カーオーディオ」と呼べるほど大したモノは搭載していないのでこう呼んでおく。
僕の場合、カーステレオの初代はカセットテープ、2代目はMD、そして3代目…現在はCDとUSB接続のメモリ等が音源。
現在のカーステレオは5年前に車を購入した際のもの。
当時、すでにMDという選択肢はありえなかった。
音楽を聞くという行為を屋外へ持ち出す…その方法は遥か昔はトランジスタ・ラジオにカー・ラジオ。
録音メディアを誰もが手軽に屋外に持ち出せるようになったのはカセットテープや8トラック・カートリッジ(通称:ハチトラ)が普及してからのこと。
8トラック・カートリッジはループ構造のテープに2トラック・ステレオを4周分を記録できるもので、バスの車内放送やカラオケなどにも使われていた。
カーステレオ用としては8トラが先行(1960~70年代)していた。
カセットテープは録音機材の小型化を目的に開発されたが元々はモノラル。オーディオ用にステレオ化されて普及したのは…70年代末期だったように僕は記憶している。
1977年、中学の進学時に買ってもらった「ラジカセ」はまだモノラルだった。(ステレオラジカセはまだ出始めだった)
CDは1982年に商品化されるが、僕がクルマを初めて買ったのは1990年代の中頃。当時はカーステレオにもCDが普及し始めた頃だが、カセットの方が圧倒的に安価だった。
なにより、音楽ソフトの原盤をクルマに持ち込もうという考えが僕には無かったし、ディスクのセット方法や車内放置による破損の懸念は拭えなかった。
初めて買ったクルマは10年以上乗ったが、その途中でカーステレオをカセットからMDに変えた。(2台目のクルマも10年以上乗ったが…)
理由はふたつ。
<その1>
カセットテープでは録音内容に対して「余白」ができること。
オートリバース機能があっても「余白」部分は早送り (って表現は今の時代通用するんかな?) しないとBサイドまで「余白」を再生し続けることになるわけで…(無音の長さを検知して自動で早送りする機種もあったが)
<その2>
カセットテープは走行スピードの規格(4.76㎝/秒) において誤差±1.5%を許容しているので、録音と再生の機材が異なると音程のズレを感じる(もちろん走行時間も変わる)場合があること。
優先順位としては「その2」の方が大きかったと思う。
メカニズムの違いによる優位性もあった。
まず、カーステレオという用途に限らないが、アナログレコード再生の「針」に相当するテープデッキの「ヘッド」は針と同様にテープとの接触で必ず摩耗していく。
一方、CDとMDは光学ピックアップによる非接触なので経時劣化はあるが接触による摩耗は無い。
そして、MDは最初からポータブルオーディオとしての用途を想定していたので、衝撃による読み取りのズレ(音飛びの発生)を防止するためにバッファ機能があった。
つまり、音声データを一定量メモリに保存してから再生することで、読み取りのズレが生じても戻って繋ぐことで音飛びを防いでいた。
実際、カセットテープでは音飛びはしなくても衝撃による音揺れ(読み取りや再生スピードのムラ)が起こるような場所(未舗装の林道とか)であってもMDでは音飛びを確認したことはない。
カセットテープとMDとUSBメモリで音質に優劣があるかというと、正直なところ僕には分からない…というか認識できない。少なくともカーステレオという用途においては。
同じクルマで3者を比較したことなどないし、大音量で使うこともないし。
そもそも僕は「ウォークマン」に始まる「ヘッドフォン・ステレオ」を使うことがない。
それは、周囲の音が聞き取りにくい状況になることに不安を感じるからだ。
何より、昔のイヤフォンを含めて耳に挿入するものがイヤなのだ。
♪
ようやく本題、カーステレオに「USBメモリを音源とする場合の面倒なこと」とは何か。
それは、前回記事の「DJを乗せてラジオ・ステーションのような構成の作品」やライヴ・アルバムのように長時間切れ目なく連続する音源を「曲単位で分割した音声ファイル」にすると、再生時にギャップ…曲間に無音部分が生じることだ。
そもそも、サブスク等で主流のMP3というファイル形式では必ずデータの前後に僅かながら無音ができるらしい。
ならば、CDからのリッピング(音楽データの取り込み)時にMP3ではなく変換なしのWAVで読み込めばOKなのかというと、それも違った。
どうやら…CDやMDといったメディアをデッキやプレーヤーで再生することと、複数のMP3やWAVファイルを連続再生することは違う…ようなのだ。
パソコンの WINDOWS MEDIA PLAYER でWAVファイルを連続再生した場合も、YouTubeにあるアルバムのプレイリストを再生した場合もギャップは発生する。
僕はライヴ・アルバムをカーステレオで聴こうとは思わないけれど、「DJを乗せてラジオ・ステーションのような構成の作品」に限らず、アルバムの構成上曲間が無い、もしくは前の曲の終わりと後の曲の始まりが被せてあるような作品だと、一瞬とはいえギャップは気になってしょうがないのである。
流れを…時間を切り刻まれた気持ち悪さ…とでも言いましょうか。
♪
こんな「ギャップ」の解決策として、僕は「連続する音源は分割せずにくっつける」ことにした。
ま、幸いに僕には長年馴染みのある波形編集のソフトがあるので、加工はお手の物…とは言っても手間がかかるのは間違いない。
とはいえ、カーステレオで1曲単位で選曲なんてことはほとんどないし、運転中に余計な動作は避けたいから、曲単位ではなくアルバムの単位で1ファイルにしても実用上(?)概ね問題はない。
よって「DJを乗せてラジオ・ステーションのような構成の作品」は、1アルバム=1ファイルでUSBメモリ用のデータを作った。CDからWAV型式でリッピングし、それを波形編集ソフトで繋げて(音量の補正を加えた後)からMP3に変換するという方法をとった。
ちなみに、今回、KRAFTWERK の曲を記事タイトルにしたのはアルバム "THE MIX" の中でも曲間なし(ノンストップ)で繋がっている部分が数か所あるから。
♪
カーステレオの音源をカセットテープやCDやMDなどのディスクメディアに比べたUSBなどのメモリ(スマホを音源にする場合も含む)の優位性とは何かと問われたなら…
① 物理的に嵩張らない
⓶ 曲の繋がりを無視するなら編集は容易(USBメモリへの転送も容易)
…ぐらいかも知れない。僕にとっては。
僕は音楽好きとは言っても、常に聴きたいわけじゃない。
でも、聴きたい音楽を聞くために手間や労力はいくらでもかけていい。
♪
昨今、若い方々にアナログ盤だけでなくカセットテープの人気が高いようだが「音楽が好き」ということにおいて…少なくとも僕とはベクトルがかなり違っているように思っている。
ソフトというメディアの型式と音楽の価値に対する感じ方のギャップが大きいというか…
なにより、僕にとってカーステレオに限定すれば、これまでに最も使い勝手が良かったメディアはMDだと思っているし、今でも使えるものなら使いたいと思っている。
ダビングする手間はカセットテープと変わらないが、ディスクの表面を触る心配はないし、チャプターは打てるし余白も生じない。
なにより何を収録(録音)したかが外観を見て分かる。
現在のクルマ用に編集したUSBには(容量にもよるが)膨大な曲数が記録できるとはいえ、記録した内容は…いちいちPCに差して確かめないとわからなかったりする。(^^;
USBメモリなら24時間ノンストップで音楽を流し続けることが可能ではあるが、そんな運転や聴き方はありえない。
ま、好みはひとそれぞれ。でも選択肢の移り変わりには不満と言うか悲しさを感じるのであるが…
"MUSIC NON STOP" by KRAFTWERK
from album "THE MIX" (1991)
written by KRAFTWERK
今回、KRAFTWERK の曲を記事タイトルにしたのはアルバム "THE MIX" の中でも曲間なしで繋がっている部分が数か所あるから。
ちなみに、アルバムのジャケットは2009年に8枚のアルバムが一括でリマスターされた際に変更された。
THE MIX (2009 remaster version)




