岩手県遠野市から釜石市、大槌町、山田町、宮古市と約11時間の道のりを移動しながらボランティアを行いました。
今回は宮古市のYMCAの協力という形。
内容はなんと「たこ焼き」!被災地の幼稚園などのイベントでたこ焼きを焼きまくりました!!おかげで気持ちだけは関西人になった感じです(笑)
今回は今まで行けていなかった岩手県に入ることができたので、なるべく現地の状況を把握したいと思い、地元の人に声をかけていろいろ話を聞きました。
するとやはりあまり報道されていない事実を知ることができました。
例えば住宅の再建の話。
震災直後、全半壊した住宅の解体を自治体が無料で行ったのですが、その申し込み期間が4月末日までというところが多かったそうです。そこでみんなあわてて解体を申し込んだのですが、中には半壊した自宅を再建することを選んだ人もいました。
それから半年以上がたった今、どうなっているかというと解体しなかった家はちらほら修復が済んで、済み始めている場所も見られるのに対し、解体が行われた場所はほぼ更地のままになっています。
これはそれぞれの自治体でまた新たな都市計画ができていないからで、新築建築許可がおりないからです。
いったいいつこの都市計画ができるのか。その見通しは立っていません。
また今回の震災では、これまで安全だと言われていた地域が大きな被害を受けました。
世界一の防潮堤を擁する宮古市田老地区も大きな被害を受けた地域です。
これまで何度となく津波で壊滅してきたこの地区は数十年の歳月をかけてスーパー防潮堤と呼ばれる海面からの高さ最大10メートル、総延長2.4㎞に及ぶ堤防を築きました。
ところが今回の津波はそれを易々と超え町を壊滅させたのです。
(スーパー防潮堤)
この教訓から町では住宅を高台に再建していこうとしているのですが、なんと震災直後から不動産業者が高台の土地を買い占めているというのです。
復興にただでさえ莫大な資金を必要としている今、元々平地の少ないこの地域は今後の都市計改革作成に大変な苦労をしているそうです。
(崩壊した防潮堤)
震災からもうすぐ8カ月になろうとしています。
そして早くも岩手は冬に入りつつあります。
これからまだまだ長く険しい復興への道のりには、なかなか報道されない重い現実があります。これから私たちは何ができるのか。
降り続ける雨の中、重い気持ちで岩手を後にしました。



