先日行ってきました文教市民経済常任委員会の視察で勉強したことを順次まとめていますが報告は今回が最後。
長野県茅野市の市民ホールについて、ご報告させていただきます。
【市民ホールの概要】
大和市は現在、大和駅前には中規模の芸術文化ホールと複合施設を建設する計画があります。
しかし120億円と試算される莫大な建設資金の財源と、その後の年間数億円とも試算されるランニングコストを考えると市民の賛否も分かれるところです。
そこで、中規模ホールとしては日本でトップレベルの評価を得ている長野県茅野市を視察に行きました。
茅野市の「市民会館及び図書館」は駅と直結しており、メインのマルチホールが780席。コンサートホールが300席。他にもアトリエ、スタジオ、イベントスペース、レストラン、図書館、美術館が併設されています。
(コンサートホール)
マルチホールは通常より広く設定されているステージと、ホバークラフトによる移動が可能でフルフラットになる客席、巨大3面スクリーンなどなど、最先端の技術と工夫が盛りだくさん。
気になる稼働率は、マルチホールが約55%、コンサートホールは約50%、イベントスペースが約80%、アトリエは約50%、スタジオは約100%。(平成22年度)
利用料金はマルチホール72000円/1日、コンサートホール27000円/1日、イベントスペースが5000円/1日、アトリエ14000円/1日、スタジオ1000円/1時間
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年間のランニングコストは指定管理にしていて、1億7800万円/1年だそうです。
【コンセプトと大和市での適用】
この複合施設のコンセプトは「市民が主役」。
建設にあたっては200回を超える会議を市民と行い、市民1人1人が主人公になれる施設をめざしたそうです。
そのため地元のお祭りに使えるようにホールの壁面のうち、1面が丸ごと開いて中庭までつながったり、使用シーンに合わせて壁や客席をアレンジできるようにしてありました。これらは普通にホールを造るよりもお金がかかるのですが、茅野市の場合は市民が納得いくまで話し合った結果がこうなったようです。
また、この施設の指定管理を受託している会社は100%茅野市が出資している会社で、全国にその道のプロを募集して集まった人たちで組織された会社だそうです。そのような会社だからか、市民で組織されているNPOがこの会社のマンパワーを支えていて、管理運営に関しても市民の意向と力が生かされています。
姫路市の取り組みの時も感じたことですが、市民が決して少なくない毎年の出費に加えてマンパワーも提供してこの市民会館を支えているのは、やはりこの施設がボトムアップで造られたからではないかと思います。
大和市でもせっかく造るなら1000~1500人規模にしないと芸能人が来る興行は打てないなどの意見もありますが、茅野市の場合は興行は近隣市にある1500人収容のホールに任せているとのこと。
大和市も建てると決めるなら、どんな選択をするにしても建設にも維持管理・運営にも莫大なお金が必要になりますから、結論を出すまでにはしっかりとした市民の議論がなされる必要があると思います。
正直私も迷っています。是非皆さまのご意見をお聞かせ下さい!
【データ 茅野市と大和市の比較(平成22年度)】
(茅野市)
人口 5万6000人
平均年齢 43.1歳
年少人口比率 14.8%
地方税収額(収入) 88.1億円
地方債残高(借金) 44.1万円/1人
(大和市)
人口 22万8000人
平均年齢 41.1歳
年少人口比率 13.9%
地方税収額(収入) 352.9億円
地方債残高(借金) 21.1万円/1人

