中受生が知っておくべき乙女心(1) | 世界は「ことば」でできている 〜文系講師の受験ブログ

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令和百人一首リレーの管理人です

中学受験生をお持ちの保護者の皆様、

こんにちは、文系講師マゴメです。

 

今日は駒東の2016、

「保護者控室から悲鳴が上がった」

という伝説の長文を紹介します。

 

まずはプレジテントの記事を御覧ください。

 

 

駒場東邦の国語は物語文一題のみ出題です。

 

もちろん男子校ですが、

「女の子が主人公の文章」を、

割と出すんですよ。

 

今年というか去年もそうでしたが、

恋愛ネタをきっちり準備していたんですが、

文章は母と娘の関係だったので、

ちょっと拍子抜けしました。

(私の生徒にとってはラッキーだったかも)

 

2016の物語は違います。

 

主人公は21歳女性。

舞台も戦後間もなくです。

 

戦時中に隣に住んでいた、

日系二世のマミーの息子「順ちゃん」が、

帰国するところから始まります。

 

姉妹の妹が主人公で順ちゃんに好意を寄せていますが、

「順ちゃん」が、

自分ではなく姉を気に入ってしまっているという話です。

 

少女マンガを読んでいれば、

定番ともいえるネタではないかと。

「楽勝です」

 

ただ男子校受験者ですから、

少女マンガはあまり読んでないだろうし、

「どうやって感情移入すればいいねん」

と思う生徒も多いはず。

 

何度も書いていますが、

 

感情移入してはいけません

 

冷静に技術だけで書けます。

 

最後の記述は、

主人公が「卒業しました」と二人に言った、

そのときの気持ちを書く問題。

 

「幼稚な自分を卒業して、

 二人を祝福できるまでに成長した」

と書けばいいだけです。

 

そのきっかけになった出来事をまとめ、

100字から120字で書く。

 

「主人公の成長」

というテーマ通りで、

書きやすいはずですね。

「うちの子は書けるのか・・・」

 

書けます。

練習すれば、ですけど、

これは難しくないんですよ。

 

どっちかというと、

この年度で難しいのは、

問6です

 

姉妹が思いを寄せている、

順ちゃんとの再会のシーン。

 

文章中を20行ほど囲ってありまして、

「この場面での主人公の思いをまとめなさい」

 

文章を紹介しますと、、

 

順ちゃんは主人公に向かって、

「ヤス(姉の名前)!」

と呼びかける。

「あたしとも子よ」

と答えたら、

「えっ、こんなに大きくなったのか!」

と驚かれます。

そのあとすぐに、

順ちゃんは姉に気づいて、

姉の手をとると

姉の目にはみるみる涙が溢れてくる。

 

この再会のシーンはショックだった。

 

こんな感じです。

 

「こりゃ順ちゃんがあかんわ」

 

いや、

悪者探しじゃないんで、

順ちゃんはどうでもいいんですが、

大切なのはあくまで主人公の気持ちです。

 

ショックなことを知った時、

(たとえば身近な人の死などですね)

 

「驚き→怒り→悲しみ→あきらめ」

 

と気持ちが移り変わる法則を覚えておきましょう。

 

ショックなことがあっても、

ひとはいきなり悲しんだりしないわけですよ。

 

この場面では「悲しみ」までは書いてはいけません

 

「でも怒りって感じでもないんじゃ・・・?」

 

はい。

 

そういうわけで、

「驚き」

さらに、

「モヤモヤした思い」

ってところです。

 

「もやもやした」

とは試験では書きにくいので、

「納得できない思い」

「期待はずれ」

という感じでまとめます。

 

上記の法則は、

ひどい報道をみたときでも使えます。

 

「驚き→怒り→呆れ→笑い」

って感じです。

「それは違う記事シリーズで書いてください」

はい・・・

 

あまりにもひどい報道が多い場合、

しばしば、

「驚き・怒り・呆れ」を飛ばしてしまい、

最初から「笑い」になってしまうことが多く、

しばしば不真面目に見られがちです。

 

私もそうですから、

皆様もご注意ください。

 

乙女心シリーズ?

続ける予定です。

 

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