夏・渋滞・パーコレーション・電動クーラー | CRUIZE公式ブログ

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以前のブログ、ヒーターホース交換・その他いろいろメンテと改善の続編的な内容に加えて、テスト中の冷媒冷却式フューエルクーラーのレポートと、夏本番を迎えたので電動コンプレッサー式クーラーのインプレッションになります。








こちらが7月26日現在の仕様になります。


以下の部品に筒状のウレタンフォームを被せました。

◉冷媒冷却式フューエルクーラー

◉バルクヘッド〜フューエルクーラーに接続されている低圧冷媒ホース

◉フューエルクーラーフューエルホース

◉シリンダーブロックに設置されているメカニカルフューエルポンプからキャブレターに繋がる鉄製のフューエルライン

◉前側キャブレターを経由して後側キャブレターに繋がるフューエルホース


エンジンルームを通る低圧ホースの断熱は、エバポレーターの吹き出し口温度が体感出来る位下がります。オススメです❗️








今日はテスト日和でしたので、各部の温度を測定してみましたのでご紹介させて頂きます。







フューエルクーラーテスト

エンジン始動前の温度です。燃料温度は外気温とほぼ同じです。


フューエルホースに割り込ませたセンサーホルダーに温度センサーを装着して計測しました。センサーは燃料に直接接しています。エンジンルーム温度が極力センサーに影響を及ぼさない様に、センサーは断熱材で覆ってあります。








電動コンプレッサーを稼働させない状態で30分アイドリングさせると燃料温度は51℃まで上昇しました。







電動コンプレッサーは電流コントローラーの3段階(最大出力の50A)

エバポレーターの風量は3段階(最大風量)

この状態で8分後の燃料温度。


フューエルクーラー入口の燃料温度:50℃

フューエルクーラー出口の燃料温度:41℃


9℃下がりました。


燃料温度を9℃低下させるだけで劇的にパーコレーションを抑制する場合と、他にも複合的な対策が必要になる場合が有る様です。


テスト結果や色々な方のお話しを伺う中で、何となくですが分かって来たのは

◉エキゾーストマニホールド(製法・材質・形状)

◉キャブレターの構造(ダウンドラフト・サイドドラフト・フロート室位置・フロート室容積)

◉キャブレターの数

◉エアクリーナーボックスの有無

◉フューエルラインの取り回し・材質・口径

◉アイドリング時の燃料の流量

◉フューエルフィルターの状態

◉ボディー形状

◉ラジエター内の冷却水温度

◉ラジエターの冷却性能

◉冷却水のサーモスタットの開弁温度

などが影響している様に感じます。


弊社のテスト車両メルセデスベンツW114前期型230は、鋳物のエキゾーストマニホールド・ダウンドラフトキャブ・エアクリーナーボックス有り・フューエルラインのリターン有りなので比較的パーコレーションには強い組み合わせの様で、燃料温度をフューエルクーラーで40℃付近まで冷やしてフューエルラインを断熱処理しただけで大変良好な状態となりましたが、フューエルクーラーで燃料温度を下げるだけでは劇的に改善しないケースも多々ある様で、そう簡単なハナシでは無さそうです🤔







電動コンプレッサー式クーラーのインプレ

上段は外気温:37.6℃

下段はエバポレーター吹き出し口温度:17.4℃


電動コンプレッサー最大出力(50A)

エバポレーター風量最大


道路上は天気予報よりも気温が高いですね。






上段は外気温:37.5℃

下段はエバポレーター吹き出し口温度:10.4℃


電動コンプレッサー最大出力(50A)

エバポレーター風量最小









テスト走行中、渋滞で完全に周囲を車に囲まれると外気温が39.4℃まで上昇する事もありました。

周囲の車から排出される熱がかなり影響している様です。







今日の水温は最も上昇した時で画像の様な状態。

おおよそ95℃程度でしょうか・・・


この車両のサーモスタットの開弁温度は87℃








先日、取材の為に首都高速湾岸線の高谷ジャンクションから外環道(トンネル)に入って、松戸出口(トンネル)の渋滞にはまった時の水温が今のところの過去最高です。98℃程度でしょうか・・・


カップリングファンとウォーターポンプの回転を上げる為にエンジン回転を少し上げても水温は全く下がりませんでした。


トンネルから地上に出たタイミングで水温計の針がスッと下がりました。







その時の燃料温度。


フューエルクーラー入口の燃料温度:55.3℃

フューエルクーラー出口の燃料温度:47.5℃


これも今のところの過去最高燃料温度です。







先日の松戸出口のトンネル内渋滞と本日のテスト走行ではエンジンの調子は大変良好でした。


無事に帰社後、敢えて炎天下で15分アイドリングした後にエンジンを停止して、5分後に再始動した時も1発始動出来ました。


真夏の危険地帯として恐れられている、東京都にある日本一長いトンネル「山手トンネル」レベル以外は何とか凌げる様な気がしてきました。







その他の最近手を入れた所

私がタペットカバーを固定しているボルトを締め過ぎてステーを破壊してしまったので😭








千切れてしまった部分を溶接してもらいました🙇‍♂️








リアガラスのウェザーストリップの純正新品が入手出来たので、交換して頂きました。


フロントガラスのウェザーストリップも純正新品が入手出来たのですが、作製をお願いしている合わせガラスの色無しボカシ無しのフロントガラスが3ヶ月後に完成するとの事ですので、その時交換する予定です。








ポジティブキャンバーで外側だけ偏摩耗してしまったフロントタイヤを交換








スパークプラグを交換。


私の車のスパークプラグの標準はBP6ESですが、日産L20Eエンジンの標準はBP5ESとの事で、5番の方が日本の道路事情に合っているのかな?という興味本位でBP6ESからBP5ESに番手を下げてみましたが、体感出来る変化は特に有りませんでしたので、次回は6番に戻そうと思っています。








気になると試さないと気が済まない性分が完全に災いしてますね😅


近所の修理工場の方にも「いっつもテストしてるね〜❗️テストとか測定とか好きだね〜😁」と言われる始末・・・


優雅でお洒落なMercedes Benz Lifeをイメージしていたのですが、何故だか炎天下で大汗かきながら手と服を真っ黒に・・・


お取引先にお邪魔した時も同じ・・・お手伝い足手まといさせて頂きながら一緒に汗かきながら色々と勉強をさせて頂いて、製品開発の糧とさせて頂いております🙇‍♂️


ですから、可能な限り自分の手を動かして車に触るという事は、製品の企画・開発をする上で必要不可欠だと思っておりますので、このスタイルは今後も続けて参ります😊


まだまだ暑い日が続きますので、皆様も体調にはくれぐれもお気を付けてお過ごしください🙇‍♂️