『 ・・・ッ 目ぇ痛・・・・。 ていうか瞼腫れてる・・・。 』
鏡に映った綱吉の目は、昨日泣きすぎた所為で酷く腫れていた。
・・・結局昨日は雲雀が去った後も、暫くの間綱吉は泣き続けたのだった。
『 雲雀さんにはもう、会えないのかなぁ・・・。 』
そう思うと、再びジワリと涙が滲んで来た。
鏡の前でゴシゴシと目元を擦っていると、傍に在った時計が「ピーッ」
という音を立てた。
・・・もう家を出る時間の様だ。
「 わぁ! もうこんな時間だ!!ち、遅刻しちゃう!! 」
綱吉はバタバタと慌ただしく、洗面所を後にしたのだった。
「 ハァ・・・ぎりぎりセーフ。疲れたぁ・・・・・。 」
「 ようツナ! 良かったな、間に合って。 」
ギリギリでなんとか教室に駆け込んだ綱吉に、野球部の朝連を終えた
山本が爽やかに笑顔を向けて言った。
「 10代目、お早う御座います!!セーフっすね。良かったっす!! 」
そして、山本の後ろから来た獄寺は、山本を押し退けて綱吉に
ぺこりと頭を下げた。
「 おい獄寺、そんなに慌てなくてもいいだろ? 少し落ちつけよ。 」
山本が変わらぬ笑顔で肩に手を置くと獄寺は煩そうにその手を払い除けた。
「 ウゼェ!! てめーはすっ込んでろ野球バカ。
あと馴れ馴れしくすんな!! 」
「 まァまァ、そう言うなって。 ・・・お前イライラしすぎだ。
イライラはカルシウム不足だぜ? 牛乳飲めよ、牛乳。 」
「 るせェ!! てめぇマジブッ飛ばすぞ!! 」
「 ちょっ!ふ、二人とも朝から喧嘩はやめようよ!! 」
ダイナマイトを片手に睨みつける獄寺と、相変わらず笑顔を崩さない山本の
間に割って入るのも、今となってはもう日常茶飯事と成りつつあった。
「 獄寺君も山本も、ここ何処だか解ってる!? 駄目だよ!獄寺君も
ダイナマイトしまって!! ・・・あ、先生来た。 二人共席着いて。ね?? 」
綱吉がそう言って宥めると、漸く獄寺はダイナマイトをしまった。
「 ・・・チッ しょうがねぇ。10代目がそうおっしゃるんだったら
俺は従うまでだ。 ここは大目に見てやる。 でも次はねぇからな。
次やったら今度こそマジブッ飛ばす!! 」
「 ハハハ!!わーった。 気ィ付ける。 ・・・覚えてたらだけどな。 」
「 なッ・・・!覚えとけ!!野球バカ!! 」
「 ハイハイ。 」
「 何だその返事はっ!! てめェやっぱブッ飛ばすッ!! 」
「 だから、駄目だってばー!! 」
・・・綱吉の叫びも虚しく、結局三人して先生に叱られ、あろうことか
罰として放課後のトイレ掃除をさせられる羽目になってしまった。
獄寺はそれに対して綱吉に謝ってはいたが、山本の所為だと言って
また喧嘩をしそうな 雰囲気を醸し出していた。
・・・慌てる綱吉と、怒る獄寺に対して、山本は相変わらず笑顔だったが。
―――綱吉は、悪い事は重なるもんだな・・・・
と思いながら、再び溜息を吐いたのであった。
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ここで、獄寺と山本が初登場です。
綱吉くんも、友達と居る時間だけは、少しだけでも辛いことを
忘れられるんではないかと思って、今回は彼等を登場させてみました。
少しだけですが、綱吉くんと彼等の日常的な部分が見られるところです。
では、次回予告です。
次回:獄寺や山本とトイレ掃除をする羽目になった綱吉。
しかし、綱吉はその時ばかりは辛いことも忘れられるような気がした。
そんななか、トイレ掃除を終えた山本が持ってきた知らせとは・・・?




