エマージェンシー!?
昼飯の為に、会社近くの中華屋へ向かった…ら、何だか店がちょっと物々しい。正確に言うと店の前が。
普通に営業はしている様だったので、店内へ。
近づいてくる、激しいサイレン。
店の周りを囲む沢山の警官。
更に沢山の消防隊員。
副署隊長の腕章をつけた人も何人かいるぞ。
救急隊員もいる。
みんなして上を見上げ、店内を覗き、緊迫した空気。
そして狭い路地に横付けされる消防車。
ただ事ではない。
白衣にころりとした身を包んだコックさんが叫んでいる。
「火事は出ていません!!」
では何なのだ。
やがてフル装備の消防隊員が二人、店内へ入ってきて奥のトイレへ消えた。
おまわりさんが
「○○区××町△丁目…」
と無線で報告している。
その横で店員さんが可愛い声で
「麻婆豆腐丼お待たせしました~」
なんてのどかに配膳している。
客も(我々含め)何事?という表情をしながらも、席を立つでもなく、のんびりご飯を食べている。
はっきり言って異様な光景。
彩仔が近くに来た店員さんに話を聞いた。
店員さんは笑いながら教えてくれた。
「鼻血が出ただけなんです。」
鼻血?
しかも最初、間違えて110番してしまったらしい。
やがて奥から両脇を救急隊員に支えられ、女性店員さんが鼻を押さえて出てきた。
「鼻血が出た。」
「火事が出た。」
…確かに似ている…。
こうして、午後の緊急事態は、鼻血によって幕が下りた。
駆け付けた沢山の警官さんや隊員さん達には申し訳なかったけれど…
楽しかった…