流れた子は、わたしの体と心をきれいにしに来てくれたんだなぁ。

ようやく赤ちゃんを授かられたNさん。

心拍確認ができたあとに、流産された。

いまの気持ちを、カウンセリングのときに話されたんだよね。

いままでどんなにがんばっても

着床できて、育って、心拍確認できませんでした。
そこまで至って
妊娠できてよかった。
そんなふうに思えました。

ダメかもしれないってわかった時、
どっちに転んで、なにがあっても受け入れよう。
すごく寂しいかもしれないけど、
大丈夫だって。

そんなふうに思うことができました。

寂しさはあるけど、
どうして・・・・
とか、
なんで私だけ・・・
とは不思議と考えなかったんですよね。

そして、
心拍が止まってると病院で言われて5日経った時、
今日の夜くらいに来そうだなぁって思ってたんです。

本当にその日に、だんなさんがいる時に、

トイレに行ったら痛みがあったんです。

「おなかが痛い」

って言ったら、だんなさんが飛んできてくれて、

彼にしがみついて泣いてました。

そんなわたしをみて、
だんなさんも泣いてました。

腰をずっとさすってくれてたら
その時に流れて出てきて。

ぽちゃんって音がして、
丸い玉みたいな塊が出て

ふたりで脱力して

ちゃんと出てくれて、よかったね。
手術しなくてすんで、よかったね。

って泣きました。

その時は、悲しいとか、つらいとかそんな感情はなくて、

ただただ、勝手に、自然に涙が出てきたんです。

ウミガメって悲しいわけじゃないのに、

卵を産む時に涙を流すって聞いたのをふと思い出して

「ウミガメの出産みたいだね」

って言ったら
だんなさんにやめなよって言われちゃいました。

心拍が止まったあと５日間おなかにいてくれたので、
その間に夫婦で覚悟ができたのかな。

誰にでも起こることだし、
流産したあとに妊娠したって友だちがまわりにも多かったから
今回はダメでも、
大丈夫。
そんなふうにも思えてました。

たまたま、
お空に帰った子は、
体と心をきれいにしにきてくれたんだよという話を読んで、

友人にもそう言われて

ああ、そうかなぁ、
そうなのかもしれない。

わたしの体と心をきれいにしに来てくれたんだなぁって思いました。

堀江さんのホームページの記事も読んで
妊娠できる体でよかったなぁって。

赤ちゃんがダメかもっていうところから
だんなさんのことが、すごく頼もしかったんです。

不用意に大丈夫とも言わないし
つらいよね
今日はどうだった
って、聞いてくれて。

励まそうとしてるんじゃなくて
寄り添って、気遣ってくれる気持ちがすごく伝わってきて。

いままでは何かトラブルとかがあると、

イライラして、だんなさんに八つ当たりしたりばかりだったけど、
今回は、
このひとでよかったなぁ、
一緒にいれてよかったなぁとすごく思ったんです。

だんなさんが気遣ってくれるのはもちろんあるけど、
愛情をじぶんが今までは受け取ってなかったんだなぁって思って。

生活に気をつけたり、
漢方を飲んだり、
ヨガをしたりで、

いままでいろんなことをしてきて、

自分も変わってきたなぁって。

そんなふうに思うんです。