人工妊娠中絶って、実はすごく多い。
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平成２６年には、181,905件の人工妊娠中絶が報告されてる。
平成２６年の出生数が約１００万人なのを思うと
２０％近い命が中絶されてることになる。
（厚生労働省平成２６年度衛生行政報告例より）
ちなみに平成２６年の死因の第一位は悪性新生物（がん）で３６万人
二位は心疾患で１９万人
三位は肺炎で１２万人
だから、本当の第三位は人工妊娠中絶と言ってもいいのかもしれない。
でも、これでも少なくなったんだよ。
戦後最も多かった１９５５年の中絶件数は１１７万件！
１９８０年 ６０万件
２０００年 ３４万件
かつては、日本人の死因の第一位は間違いなく人工妊娠中絶だった。
この件数が着実に減ってきて、
よかったなって思う。
その理由には、いろんな理由がある。
ひとり、ひとりに、いろんな理由があると思う。
ひとかたまりの数字にしてしまうと、データになっちゃうけど、
その向こう側には、
一人ひとりの人間がいて。
それぞれの物語がちゃんとある。
１９５５年なんて、
日本全体が貧しかった頃だ。
経済的な理由で中絶を選んだひとも多かったと聞く。
不注意や
若気の至りということもあるだろうし、
親に反対されたり、
相手の男性が消えたり、
レイプだったり、
裏切りだったり。
いろんな理由があったろう。
相談をする時は、
いままでの妊娠についてたずねる。
いまのだんなさんと以外の妊娠についてもたずねる。
理由までは聞かないけどね。
すると、
若い頃の中絶について口にされることがある。
最初のカウンセリングでは言えなくて、
あとになってから
「実は・・・」
と言われることもある。
不妊治療をして赤ちゃんを望むことになった時に、
当時の中絶のことが心の奥底にわだかまりとなることもある。
『勝手に命を絶っておいて、
あらたに望むのは自分のわがままじゃないのか。』
そんなふうに悩まれていることも少なくない。
大丈夫だよー。
と、言いたい。
いま、あなたがその子のことを後悔して
つらい思いをしているのなら、
ちょっと考えてみて。
お母さんのつらい顔を見たいと思ってると思う？
やってきた赤ちゃんはみんな
お母さんのしあわせをのぞんでるんだよ。
そして、
平気そうに見えたって
お母さんは中絶をしたあとに、みんな傷ついてるんだよね。
その時は大丈夫なことにしてても、
あとになって、
後悔したり、
自分を責めてしまったり。
誰にも言えなくて、
ずーっと、ずーっと胸のうちに納めていることって、
すごくつらいんだよね。
信じる信じないは別として、
輪廻転生という考え方がある。
命の大きな流れの中で、
いろんな生を繰り返す。
ひとは亡くなったとき、
人生の３倍の期間たったら生まれ変わると言うひともいる。
もしそうだとしたら、
おなかに宿った小さな命は、
もうどこかで生まれ変わってるのかもしれない。
そして、
あなただけじゃない。
毎年、数十万人の女性が中絶をしてきた。
悲しいことだけど、
決して特別なことではないんだよ。
なにより、
過去のことで、
いまの自分を責めなくてもいいんだよ。
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