「血」と「こころ」と「いのち」の流れと。 その１

こころっていつからあるのか、考えたことってない？
ぼくはわりとそういうことを考えたりすることがある。


■「こころ」はいつからあるんだろう？

人間には「こころ」があるよね。
おさるさんにはあると思うし、
ワンコやニャンコにもあるとしか思えない。
カラスは、あのいたずらっぷりをみてると確実にある気がする。
生物の進化を逆にすすんでみて、


ネズミは？
トカゲは？
カエルは？
魚は？

もっとさかのぼって
ヒトデは？
イソギンチャクは？

アメーバは？
バクテリアのような細菌は？


生物がいったい、いつからが心なのかはわからないけど、
どんな生き物だって生きようと必死だ。
生まれながらに本能も備わっている。


もしかすると、小さな小さな細胞１個で生きる単細胞生物にだって心があるかもしれない。
だって、４０億年前の昔に誕生した生き物は、ずっと進化を続けてきて、どこかでつながっているのだもの。
人間には太古の昔からつながる生き物の根源的な本能（生存本能）がある。

それは、

自分自身が生きること。（自己保存）
子孫を残すこと。（種の保存）


このふたつは、地球上のあらゆる生物がもっている生きる原動力なんだよね。
動物も植物も昆虫だって、どんな小さな単細胞生物だって、自分が生きること、そして子孫を残していくことをしていると言ってもいい。

こんなこともわかってきた。
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『バクテリアは世界を「見る」ことができる』


そんなことをいろいろと考えていくと、
人間と全く同じ「こころ」はバクテリアにはないのかもしれないけど。
でも・・・

生きたいという思いや、子孫を残したいという思いの原型ははそなわっていたんだろう。
どこかの時点で、例えば魚の時にいきなりぽんっと「こころ」が生まれたものとはちょっと思えないもの。

小さなちいさな単細胞生物にだって「いのち」はあるのだから、「こころ」の原型も「いのち」とともに生まれたんじゃないのかな。


■「いのち」のはじまりは海だった。

生命ははじめ、海で生まれた。

４０億年もの昔、原始の海で生まれたと言われている。
原始の地球が誕生して６億年くらいたった頃、地表は宇宙からは放射線や隕石、電磁波が降り注ぐ場所で、海の中だけが生命が生きることができる環境だった。

そして、１個の細胞だけで生きていた生命は、必要なものをすべて海から取り入れていた。
栄養を取り入れ、老廃物を捨て。
酸素ができるようになってからは、酸素を取り入れて二酸化炭素を排出するようになる。
植物はその逆。


単細胞生物は、１個の細胞で生きていたけど、いくつかの細胞が集まった集団（コロニー）を作って生活するものが出てくる。
それは、１つでいるよりも集まったほうが安全だったし、生き残りやすかったから。
これが多細胞生物のはじまり。

襟鞭毛虫（えりべんもうちゅう）っていうのがいて、すべての動物はこの襟鞭毛虫から始まったと考えられる説が有力なんだよね。

ひとりでいる単細胞生物よりも、仲間と一緒になったほうが安心で生きやすかったから、多細胞生物が生まれた。

協力していくというのは、ぼくら人間につながる原点のひとつなのかもしれないね。


たくさんの細胞が集まるようになると、ちょっと困ったことが出てくる。
それまでは海水から直接、栄養や酸素を取り入れていたけど、みんなが集まってくると真ん中にいる細胞に酸素や栄養が届かなくなるでしょう？
それでは困るから、水管というのを作って、海水が体の中心にいる細胞にまで届くようにした。


一つひとつの細胞が生きて子孫を残しやすいように集まったのが多細胞生物の始まり。
だから、一つひとつの細胞が元気でいられるように栄養や酸素を届けるのは、生命の基本的な約束事なんだよね。
生きるために多細胞生物として一緒になったのに、栄養や酸素がもらえなかったら約束違反になる。


生存本能はあらゆる生物に備わっている。
細胞だって怖いよね。
栄養や酸素が届かなくなったら、死んじゃうもん。



つづく
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『「血」と「こころ」と「いのち」の流れと。その２』

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