前回のつづき。
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『「こころ」はいつからあるんだろう。』
「こころ」のことって本当のところは、誰もわからない疑問だけど。
ずっとずっと昔に振り返って、
生命の最初の最初を考えてみるとなんとなく思うことがある。
生命がこの地球に誕生した時って、
海の中でたった1つの細胞からできてる単細胞生物だったんだよね。
単細胞生物の目的というのはふたつだけ。
自分自身が「生きること」
もうひとつは「子孫を残すこと」
そして生きるために、子孫を残すために、
海から必要な栄養素を受け取って、
そして不要な老廃物を手放して。
海の中を漂いながら生きていた。
そう。
「生きること」 と 「子孫を残すこと」
それは本能であって、こころとは違うという意見もあるかもしれないけど。
生命の根源的な目的であることに、違いないんだよね。
だんだんと生命が進化をして、
だんだんと複雑になっていったとしても、
根源的なものは変わらない。
ぼくら人間もいってみれば60兆個の細胞の集まり。
ひとつひとつの細胞を無視しては成り立たない。
ひとつひとつの細胞に意志があるのかどうかはわからないけど、
本来の目的にそって生物は活動しているのは確かなのだから。
なかなか赤ちゃんが授からないのが、つらく、悲しく感じるのもすごく自然なことで。
「なんで?」と聞かれても、どうしようもなかったりするのも、きっと根源的な部分に根ざしているから。
生命が進化して複雑になるにしたがって、
感情が生まれ、こころも複雑に、多様になっていく。
そして人間は、
単に「生きること」だけではなくて、
「いかに生きるか」が問われるようになってきたんだろうね。
だから、みんな悩むのかもしれない。
「いかに」
という部分に答えがないから。
でもね。
もともと自分ひとりだけで生きていた単細胞生物が、
いくつもの細胞からなる多細胞生物へと進化していく。
それは
生命が「ともに生きる」という選択をしたということ。
一緒に、支えあって、みんなで栄えていくという根源的な選択をしているということ。
何億年、何十億年前に生命は、
「ともに生きる」という進化の道をえらんだのだから、
一番根っこの部分で生命は、利己的なだけでなく他者をも支えていく思いをもってる。
人間もひとりでは生きれない。
ひととともに、大切なひとや、愛する人、そして社会とともに生きていく。
だからきっと、
人間は生まれながらに善である。
ひとの役に立ちたたかったり、よいことをしたいのは、自然なことで、内側からわきあがる感情なんだろうね。
だからこそ、
「ありがとう」
という言葉がみんな好きだし、うれしいんじゃないかな。
理屈とかじゃなくて、生命が生まれ持ったものだから。
そんなふうにぼくは思う。
つづく
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