春の出雲、桜の記憶。世の中に たえて桜のなかりせば春の心は のどけからまし(在原業平)そんな、こころをつかまれた桜の花も盛りを過ぎて、だんだんと葉桜に変わりつつあるよね。出雲大社のまわりも桜の季節から、新緑の初夏へと季節が移っていく。神門通りから出雲大社の周辺をぐるりと回って、歩いて帰ってくると、だいたい1時間くらい。ちょうどいいウォーキングコースだったりする。真っ白な大鳥居ふもとの桜。出雲大社の正面玄関である勢溜(せいだまり)。本殿へ向かう参道の橋から、桜土手を。春の陽射しに影を落とす参道の松。散りゆく桜とご本殿。春の陽射しにまどろむ古い三つのお社。樹齢千年の新緑の息吹に包まれる命主社。満開の桜もいいけれど、去りゆく季節に思いを馳せるような、散り際の桜もぼくは好きだな。