私が体をきちんとしてなかったから、
卵を２つもダメにしてしまったんです」
泣き崩れるその方を見て、私は言葉もありませんでした。
初めての体外受精に失敗して、
自分自身を責める姿に胸が締め付けられる思いでした。
それは、決してあなたのせいじゃないんです。
誰が悪いって、
私がもっとちゃんとお話ができていれば、
もっとちゃんと体づくりのことをわかっていただいていれば、
そんなに悲しませずにすんだかもしれない……
あなたはがんばったんです。
本当によくがんばったんです。
赤ちゃんは授かりもの。
人間がどうこうできない部分もたくさんあります。
妊娠を保証することは誰にもできないけど、
でもね、
少しでもいい方向に進めるように、体づくりはできるんです。
その方は、
生理痛や生理不順、
排卵障害に苦しんでいた体を
少しずつ整えていかれました。
だんだんと心もほぐれていくのでしょうね。
いつも思いつめていたような表情が、
次第にやさしくなっていく。
そしてついに、
妊娠された時のあふれるような笑顔を、
私は忘れることができません。
すてきな笑顔がもっとたくさんの人に広がってほしい。
そして、もっと多くの方に、
体づくりの大切さを知ってほしいと思っています。
家事に追われ、
職場でも結果を求められ、
嫁ぎ先との関係に気も使わくちゃいけなかったり……
毎日疲れてるのに、
がんばっちゃうんですよね。
がんばっているからこそ、
自分の体が後回しになっちゃうんですよね。
無理してるからこそ
こころや体に負担がきちゃう……
無理をした状態では、
どうしてもトラブルが出やすくなってしまうから。
だから、妊娠しにくくなってしまうんです。
少しでも楽になってください。
世間が求める「普通」であることは、
時としてすごく大変なことだと思います。
ちょっと「普通」であることをはずれると、
「普通」という基準が、
とてつもなく重たいものに感じられる。
結婚して子供が出来てあたりまえ。
「あかちゃんはまだ？」
どうか無邪気な質問や期待に傷つかないでください。
ひとりで悩みを抱えこまないでほしいんです。
あなたのお役にたてるように、
「妊娠しやすいための心と体の整え方」を
これからお話しします。
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