<G7>「数週間緊密に連携」…共同声明、介入や資金供給も
毎日新聞 8月8日(月)11時9分配信
ただし、声明には具体的な対策は盛り込まれず、欧米景気に対する市場の先行き不安を払拭(ふっしょく)するには力不足で、弱含みの市場の流れに歯止めをかけられるかは不透明だ。
緊急の電話協議を行ったのは、前週末に米格付け会社が米国債の長期格付けを初めて引き下げたことで基軸通貨ドルの信認が揺らいだうえ、ギリシャに端を発した欧州の債務不安がイタリア、スペインに飛び火、世界経済の不安定要因になっているためだ。週明けの市場で株式などの暴落も懸念されたため、アジアの主要市場が開く前に声明を出した。
声明では、債務問題に対する欧米の取り組みに対する支持を表明。イタリア、スペインの国債価格下落は「実体経済の変化によるものではない」と財政不安の払拭に努めた。そのうえで「必要な場合には流動性を確保し、金融市場の機能や金融の安定、経済成長を支える」と指摘。G7各国が資金供給を含む協調行動をとる用意があることを示した。
また、日本政府の強い要請を受け、円高基調が続く為替相場にも言及。「過度の変動や無秩序な動きは経済、金融の安定に悪影響を与える」との懸念を共有し、為替市場に対する緊密な協議を続けることで一致。ドルが急落した場合などに協調介入の用意があることを示唆した。
日本からは野田佳彦財務相と白川方明日銀総裁が参加。円高是正のため4日に単独で実施した為替介入に対する理解を求めたうえで、各国の協力を要請した。欧米の財政不安解消に最大限の協力をする姿勢も示した模様で、野田財務相は協議終了後の会見で「(格下げでも)米国債の信認に揺らぎはなく、魅力のある商品だ」と述べ、今後も米国債の購入、保有を続ける考えを示した。【赤間清広】