父の日だそうだ。
自分には関係ないや、と思って何も考えていなかったんだけど、ふと、自分にも父親がいたことを思い出した。
自分が父親だったら、自分にも父親がいた、なんてそんな当たり前のこと、ちゃんと思い出していただろうに。
申し訳ない。笑
心の中で手を合わせて、感謝する。ありがとう。この世界に僕を存在させてくれて。

あらためて思い出すと、自由な父親だったな、と思う。
きっと、僕には見えないところで、いろんな不自由を抱えていたのだろうけど、それでも自由に生きていたように僕には見えた。
クロスのお父さんの事を思い出すと、笑顔しか思い浮かばないよ、と父の葬式の時、親友が言った。

誰かが僕のことを思い出すとき、僕はどんな僕なのかなあ。
そんなこともふと思う。

昔みたいに、毎日毎日、戦場に向かうみたいに働くことも無くなった。
今思うに、「戦略会議」って一体なんだろう。僕らは誰と戦っていたのかな?戦う?
自分たちの製品を通して、自分たちの仕事を通して、人を喜ばせて、幸せにするために僕らは働いていたのではなかったのか。
そんなわけはねえか・笑

だけど、誰かと戦って、誰かを打ち負かして得たのものはなんだったんだろう?
誰かに打ち負かされて失ったものはなんだったんだろう。
なんてどうでもいいことをふとこんな深夜に考えている。

世界のほんの片隅でいい。小さな灯りでいい。その一隅を僕は照らしたかった。
そんなことができたのかな?
そんな瞬間はあったのかな?
それがたとえ幻の光だったとしても、束の間の夢のような短い時間だったとしても、そんな時はあったのかな?

生まれてきた意味がもしあったとしたら、それはどんなものだったのかな。
それともそれはもっともっと後になってわかるものなのかな?

傍にあるアコースティックギターを静かに鳴らしてみる。
12時を過ぎると、夜の闇は濃くなって、ギターの音はなぜか、昼間より澄んで、深くなるんだ。

こうやって、ポツリポツリと文字を打ち込みながらいろんなことを思う。
どこへも辿り着かない夜の彷徨い。

朝になったら、親父に酒を供えよう。酒と歌が大好きだったから。
一緒に酒を飲み交わすこともしてあげられなかったけど、僕はこうして元気に生きているよ。
それが一番の親孝行だよな、と適当なことを言ってみる。

夜はますます深くなっていく。
静かに一曲弾いたら寝よう。